社会

報道ステーション

2025年9月2日 02:10

【防災の日】“誰も取り残さない”避難所とは“足りない視点”能登半島地震後の課題

【防災の日】“誰も取り残さない”避難所とは“足りない視点”能登半島地震後の課題
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「防災の日」の1日、各地で巨大地震などを想定した防災訓練が行われました。災害の際に過ごすことになる避難所に今まで足りていなかった“新たな視点”を取材しました。

調査で判明 能登地震後の課題

政府は南海トラフ巨大地震を想定。発災後1週間で避難所に避難する人は最大650万人に及ぶと推計されています。

困難やストレス

去年発生した、能登半島地震。その避難所生活をめぐり、聞き取り調査に寄せられたのは、女性ならではの困難やストレスでした。

避難所を利用した女性
避難所を利用した女性
「(支援物資の)下着を選んでいる時に、男の人が周りにいて見ているという状態があった」
避難所運営の支援にあたった女性(60代)
避難所運営の支援にあたった女性(60代)
「女性の更衣室が用意されずに着替えるところがなかった」
避難所の手伝いに関わった女性
避難所の手伝いに関わった女性
「性犯罪歴のある男性と、中学生の女の子が同じ部屋にいることに関して、部屋を変えたいと相談された」
地域で事業を運営する女性(30代)
地域で事業を運営する女性(30代)
「女性は高齢男性たちから『かあちゃん』として用事を言いつけられる」
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能登地震 避難経験者が語る苦労

避難所で生活した人は当時を振り返って。

約5カ月避難所で生活 橋詰里美さん
約5カ月避難所で生活 橋詰里美さん
「最初はパーティションが届くまでは布団の中で着替えたり。防犯ブザーを頂いたので、仮設トイレには持って夜は行く」
約2カ月避難所で生活 松木進さん
約2カ月避難所で生活 松木進さん
「(避難所は)高齢の男性が多かったので、女性は辛抱しろみたいな雰囲気だった。あの時、何かできたらなと後悔はしているけど、できなかった」
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中学生が避難所“運営”訓練

安心・安全な避難所の実現

安心・安全な避難所をどのように実現するか。中学生や小学生、地元の人が参加するのは、実際に避難所を運営する訓練です。講師は、全国で避難所開設のサポートにあたり、能登にも発災当初から支援に入った、小山内さん。安心・安全を念頭に置いて、更衣室・トイレの配置や、物資をどのように調達するかなど、具体的なケースの訓練を行います。人の目が気になる洗濯物については、仕切りを作り、男女で干す場所を分けました。

男子中学生
男子中学生
「こっちの方に目があるから隠すようにここに壁」
配慮が必要な事例

別の班では授乳室を担当。授乳中に人が通ると気になるため、出入口の向きを通路側にならないように変更。さらに、更衣室を性別で距離をとって作る、生理用品や下着の管理は女性が行うなど、配慮が必要な事例を学びます。

中学生
中学生
「話を聞いて初めてジェンダーのことが避難所でも言われているのを知った」
住民
住民
「男性目線だと今の状態でいいかも分からないけど、女性目線だと特有の恥ずかしさとか色んな面であると思う。そのためにはトイレとか更衣室とか、もっと大いに作ってもらいたい」

誰もが過ごしやすい避難所作りに必要なこと。

小山内世喜子代表理事
男女共同参画地域みらいねっと 小山内世喜子代表理事
「そこで生活する人たちが多様な人たちがいるということを知っておくことが必要だと思う。お年寄りとか妊婦さんとか障害を抱えている方、地域には多様な人たちがいるので、避難所だから我慢しなきゃいけないのではなく、皆で改善しながら少しでも日常生活に近い生活ができる、そういう避難所になればいいなと思う」
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