■新潟で観測史上1位の非常に激しい雨

8日は前線や低気圧の影響で、日本海側ではライン状の活発な雨雲がかかっています。特に新潟空港では1時間に63.5mmの観測史上1位となる非常に激しい雨を観測しました。午前10時までに降った24時間最大雨量は、山陰、北陸、東北の日本海側で100mm以上となり、9月ひと月分に匹敵したところもあります。
高根(新潟)211.0mm 9月平年と同じ
新潟空港 140.0mm 9月平年と同じ
荒沢(山形)128.0mm 9月平年6割
■北陸には線状降水帯予測も

8日明け方にかけては新潟県と石川県で線状降水帯の恐れがあるとして予測情報が発表されていましたが、今回は線状降水帯は発生しませんでした。ただ、それでも北陸を中心に記録的な雨量となり、道路の冠水など被害が出ています。
線状降水帯の予測情報が出るときは、線状降水帯が発生しても、しなくても大雨となる可能性が高く、災害の危険度が高まるのです。
■2025年の線状降水帯を振り返る
今年2025年(8月29日時点)の線状降水帯の予測と実際を振り返ってみます。
線状降水帯の呼びかけを行った41回中、実際に線状降水帯が発生したのは8回、適中率はおよそ20%で、5回に1回程度となっています。これだけを取り上げると、適中率は低いように感じる方も多いかと思います。ただ、3時間雨量が100mm以上と、警報級の大雨となった事例は、41回中20回にもなります。2回に1回は実際に大雨となっている事実がみえてくると、線状降水帯予測情報は、危険な大雨になる恐れがあることを知らせてくれる情報だと実感できますよね。線状降水帯の予測情報がでるときは、大雨災害への心構えを一段と高めることが大切です。
■予測情報=大雨への心構えを
線状降水帯予測情報は、予測される半日程度前に出されます。この半日の間にしてほしいことが大雨への備えです。ハザードマップや避難所、避難経路を確認する、非常用品を確認する、充電を満タンにするなど、いざというときの準備をしましょう。また大雨のピークが暗い時間と重なるときは、自治体からの避難情報が早めに出されることもあるため、発表される気象情報や避難情報を確認することも重要です。台風シーズン、線状降水帯予測情報も上手く活用して、災害リスクをひとりひとりが減らしていきたいですね。