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ABEMA NEWS

2025年9月9日 07:16

「いびきがうるさい」“毒入り味噌汁”殺人未遂事件も…医師「周りが騒音性難聴になるレベルも」

「いびきがうるさい」“毒入り味噌汁”殺人未遂事件も…医師「周りが騒音性難聴になるレベルも」
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 いびきが原因で、殺人未遂事件が発生した。                                

【映像】味噌汁に混入された植物(実際の映像)

 千葉県在住の18歳の高校生の男が、同居する伯父に毒素を含む植物の葉を味噌汁に入れ食べさせ、殺害しようとした疑いで再逮捕された。

「いびきがうるさいことに耐えられなかった」(男の供述)

 味噌汁を飲んだ伯父は違和感を覚えてすぐに吐き出したが、翌日みずから119番通報して事件が発覚、命に別状はなかった。警察によると高校生が使った植物は、キョウチクトウという毒性が強い植物だった。

 有毒植物の著書がある、植物学者の保谷彰彦氏は「(キョウチクトウは)葉っぱの5〜15枚ぐらいが大人の致死量。実は葉っぱ1枚でも死んでしまうことがある」と解説。手で触るだけでは毒性はないが、幹や花、葉から出る液体に青酸カリより強い毒性があり、口にすると吐き気・下痢・めまい・腹痛・心臓麻痺などを引き起こし、場合によっては死に至るケースもあるという。

 保谷氏は「たとえば葉っぱを煎じてお茶にして飲んだり、枝を串がわりにしてマシュマロを刺して食べたら枝の毒が回って中毒を起こしたとか。枝を燃やしたときに煙で中毒を起こしたとか」と事例を明かし「基本的に植物ってどれも毒をある程度は持っているものなので、やたらに口にしないとか、日ごろから気をつけておく必要はある」と警鐘を鳴らした。

 睡眠時無呼吸症候群の治療を行う順天堂大学医学部附属順天堂医院の「ドクターX」こと井下綾子医師は「このニュースを聞いたときには『ついにきたか……』と思いました」とコメント。

 井下医師は今回の事案が、重度の睡眠時無呼吸症候群の症状があったかはわからないとしたうえで「80デシベル前後じゃないかなと思う。飛行機の離着陸の騒音とか、騒音性難聴になるのが85デシベル以上なので、そのぐらいのレベルだと思う」「うるさいはうるさいでも、ずっと同じレベルではなく途切れたり、耳元で大きな声で喋られてるぐらいのイメージの音が不規則にやってくると、不快に感じる」と解説した。

 脳科学的に大雨など規則性のある音は人の睡眠を妨げないが、問題は不規則で大きな音だという。80デシベル前後の音が不規則に途切れながら長時間繰り返されると身の危険を感じ心拍数や発汗も増え、逃げようとする本能が働くため、それを聞かされる人は睡眠を妨げられると考えられている。

 日本人の5人に1人がいびきの症状があるとされているが、9割以上が治療を受けていないのが現状だ。

 いびき対策として「テルマ―湯西麻布支店」では「いびきルーム」という、自身のいびきを心配する人向けの専用ルームを設置する取り組みをしている。

 テルマ―湯西麻布店の櫻井敦支配人は「いびきをかく自覚があるお客様が、公共の場でお休みになるのがちょっと気持ち的にためらいがあるということで、ほかのお客様にもご迷惑にならずに、ごゆっくりとお過ごしいただけるということで、いびきルームというものを作っている」と説明した。

 施設には男女共用の仮眠スペースがあるが、そこでいびきをかいている人物の姿も。櫻井支配人は「そもそも自分で無自覚という場合もあるので、店の統一ルールとしてはほかのお客様から連絡があったときのみ、トントンと肩を叩いて『いびきルームという部屋がございますので、ぜひそちらのほうでごゆっくりお休みいかがでしょうか?』という感じで誘導している」と、対応について語った。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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