関東地方は10日、大気の状態が不安定となって局地的にゲリラ雷雨となりました。そして、長崎や熊本では線状降水帯が発生するなど、九州を中心に記録的な大雨となりました。11日も激しい雷雨になる恐れがあります。
道路が冠水 9月観測史上最大も
深夜から11日未明にかけて中部や近畿地方で降り続いた大雨。気象庁は、岐阜県に記録的短時間大雨情報を発表しました。
恵那市飯地町付近では、午前0時50分までの1時間に104ミリの猛烈な雨が降りました。
地面をたたき付ける雨の音は、寝ていた人を起こすほどの激しさだったといいます。
10日夜、激しい雨に見舞われた東北地方。山形県河北町では、白くかすんで見えるほど大粒の雨が地面をたたき付けています。
福島県では、走行中の車がワイパーで雨をよけても標識がぼやけてしまうほどの状態に。会津若松市では道路が冠水し、川のように。車道と歩道の境目が分からなくなっていました。
田村市では、午後11時までの1時間に39.0ミリの雨が降り、9月の観測史上最大を記録しました。
都内で大粒の雨 ゲリラ雷雨発生
10日、関東では昼から午後にかけてゲリラ雷雨が発生しました。
正午すぎの東京・池袋駅前、大粒の雨が強い音を立てながら降っていました。
突然の大雨に見舞われ傘を持たずにびしょ濡れになる人たちがいました。
「家を出る時は雨が降っていなかったので、天気予報を見ていたら良かったかな」
「最近1時間だけ雨が降るとか多いなと感じているので、傘は毎日持とうかなと思います」
練馬区では、まるで雪のような大粒の雨が降りました。
道路を流れる大量の雨水。その勢いは、まるで川のようです。群馬県沼田市などでは、1時間に100ミリを超える猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表しました。
排水が追い付かず、あふれ出す雨水。道路は冠水し、車が通るたびに水しぶきが上がります。
千葉市では、激しく降り付ける雨と跳ね返った水しぶきで視界が真っ白になりました。
視界を覆う大雨 突風が壁を破壊
稲光とともに鳴り響く轟音(ごうおん)。夕方、新潟市内の空を覆い始めた黒い雲。その後、降り出した雨で画面は真っ白になりました。
まるで噴水のようにマンホールから吹き出す雨水。書店では雨漏りが発生。慌てて本を移動させる様子も見られました。
秋雨前線が活発となった10日、南から入った暖かく湿った空気が新潟県の広い範囲に大雨をもたらしました。
走行中の車に激しく打ち付ける雨。ワイパーが追い付かず、ドライバーからは対向車がかなり見えづらく危険な状況になっていました。
上越市では、大雨だけではなく「ひょう」とみられる氷の粒も確認されました。さらに、突風による被害も発生しました。
「午後3時ちょっと前くらいかな、すごかったです。いろいろ飛んできちゃったりとかしたので」
農具などを保管するための倉庫のシャッターや壁が破壊され、無残な状態に。電柱に引っ掛かったトタンのようなもの。この辺りを襲った突風の強さがうかがえます。
「もうビックリしちゃって」
「(Q.過去にこういうことは?)初めてです」
長崎・熊本で線状降水帯が発生
夜が明ける前、まだ暗い空を明るく照らす稲妻。その直後には雷鳴がとどろきます。熊本県では10日、早朝から雷を伴う大雨が発生しました。
苓北町の国道では大雨による土砂崩れが発生。車が通れない状況になりました。
同じころ、大雨は長崎県にも降りました。住宅の間を流れる用水路は轟音を響かせ、まるで滝のように流れ、排水が間に合わないのか、逆流した水が排水溝のふたから吹き出しました。
気象庁は10日、午前5時半ごろに長崎県南部、午前6時ごろに熊本県の天草・芦北地方で線状降水帯が発生したと発表しました。
長崎県の南島原市では、たった6時間で平年9月に降る1.5倍の雨が降りました。観測史上最大の雨量となりました。
住宅地をつなぐための橋は大雨の影響か、大きく崩れています。
「びっくりですね。朝からの雨が大きかったからですかね、大変ですよね。私も70年くらい生きているんですけど、こういったことは初めてですね」
先月から相次いで発生し、記録的な大雨をもたらしている線状降水帯。去年、この時期までに発生した線状降水帯は全国で17回。しかし、今年は去年を大きく上回り、10日時点で28回発生。そのうち21回が九州地方です。
今年、線状降水帯が6回発生している熊本県では、11地点で観測史上最大の6時間降水量を記録しています。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年9月11日放送分より)
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