11日、秋の嵐が東京都心を襲いました。河川の氾濫や冠水が相次ぎ、大田区などには一時、緊急安全確保が出されました。新幹線や関東近郊の路線の運転取りやめも相次ぎ、帰宅ラッシュは大混乱に陥りました。
緊急安全確保の一時発令も
高架下が冠水した渋谷駅では、水しぶきをあげて走る車が見られました。
突然の大雨に傘を差さずに走っていく人もいました。
「日傘しか持っていなくて、スカートがびちょびちょになった。雷も鳴って焦ったんですけど、傘がもうコンビニに売っていなくて。駅近くの(コンビニ)もなくて」
東京・品川区を流れる立会川では、11日午後3時半ごろに氾濫発生水位を超えます。歩道に川の水が大量にあふれかえりました。水は激しい音を立てながら、住宅のすぐそばまで迫っていました。
目黒区の美容室は、店内が水浸しになり後片付けに追われました。
「(お客さんが)1人施術中だったので急いで流して。シャンプー台も流れなかったので、水抜きながら流して。途中だったんですけど、髪に負担がないところまで仕上げて水が引いてから(帰っていただいた)」
11日夜、番組スタッフが品川区のマンションに帰宅すると、玄関からクローゼットの中まで浸水する事態に。カーペットもマットレスもずぶぬれです。トイレは床一面に水がたまり、まるで池のようになっています。
「一歩目がポチャッて音がしたので、家全面が水浸しという感じ。見た時は、正直あ、もうやばいなっていう。マットレスは処分。座椅子が全部で4つあるんですけど、4個のうち3個が水浸しなので、それも処分」
関東地方では、秋雨前線が停滞したことで大気の状態が不安定となり、首都圏を中心に雨雲が急速に発達しました。
大田区の住宅に設置された防犯カメラの映像を見ると、わずか10分ほどでマンホールの穴から水が逆流し、道路がひざの高さにまで冠水していることが分かります。
都内では1時間に100ミリを超える猛烈な雨が相次ぎ、世田谷区では観測史上最大となる92ミリ、最も多く雨が降ったとみられる目黒区では134ミリを観測しました。
大田区や品川区の一部では緊急安全確保が発令されました。
竜巻も? コンテナ崩れ死亡
雨だけではありません。東京・立川市では落雷が原因とみられる火事が発生。煙を吸った90代の女性が病院に搬送されました。
交通にも影響が出ました。東海道新幹線は一時、運転を見合わせ。神奈川県川崎市の武蔵小杉駅では、駅構内が冠水しました。車も自転車も立ち往生する様子が各地で見られました。
雨と雷の他にも…。千葉県木更津市の駐車場では、竜巻のようなものが何かを巻き上げながら空に伸びる様子がみられました。
東京・大田区令和島では、コンテナが崩れ作業員2人が下敷きに。1人が死亡しました。警視庁は雨や風が影響した可能性もあるとみて調べています。
(「グッド!モーニング」2025年9月12日放送分より)