日本の食文化に深く根付いた食材「ウナギ」。2014年には絶滅危惧種にもなっているが、中央大法学部の海部健三教授は、「(現在の)二ホンウナギの取引は様々な違法行為が関わっていると推測されている」と語る。ウナギの違法行為とは何なのか。『ABEMA Prime』で詳しく話を聞いた。
【映像】“生きてるウナギ”→“うな重”が出来上がる様子(実際の映像)
海部氏は、「日本で養殖されているウナギはほぼ二ホンウナギだ。しかし、二ホンウナギの取引に関して様々な違法行為が関わっていると推測されている」という。「まずは国内で行われる密漁。それから法律違反なのかは多少の議論があるけれど、正規のルートを通さないで、裏ルートで売るといった行為だ」。
さらに、「日本で養殖されるウナギの半分以上が、輸入されたシラスウナギ。そのほとんどが香港から輸入される。しかし、香港ではシラスウナギは取れない。その前の段階で原産国から香港に対して密輸されている可能性が非常に高いと考えられている」と説明した。
具体的な事例については「存じ上げない」といい、「犯罪に関わることなので、あからさまにわかることはとても珍しい。現場で聞いている状況では、いわゆる普通のお仕事をされている方、ちゃんと看板を持って生活をされている方が、そのようなことをやっているのが多い」と話す。
合法的なウナギを食べるにはどうすればいいのか。「そもそも合法性が担保されているウナギはほとんど流通していない。?ゼロとは言わないが、あまり流通してない。さらに問題なのは『これは合法です』とアピールしてしまうと、『じゃあ隣のウナギはそうではない?』ということになってしまう。売り出し方は非常に難しいと思う」と答えた。
(『ABEMA Prime』より)