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福島県郡山市で、女性が大学受験の当日に飲酒運転の車にはねられて死亡した事故。危険運転致死傷罪が成立するのかが問われた裁判で、懲役12年の判決が言い渡されました。
飲酒&赤信号無視 懲役12年
黒のスーツに初公判よりも短い丸刈り。池田怜平被告(35)に言い渡された判決は…。
下山洋司裁判長
「主文、被告人を懲役12年に処する」
「主文、被告人を懲役12年に処する」
判決の瞬間、スーツ姿の池田被告は背筋を伸ばして裁判長の方を見つめていました。
今年1月、池田被告がJR郡山駅前で酒を飲んだ状態で車を運転し、赤信号を無視して時速およそ70キロで交差点に進入。大阪から来ていた19歳の受験生の女性を死なせた罪などに問われていた裁判。
被告が赤信号を「故意に無視した」のか「見落とした」のかが最大の争点となりました。
赤信号「故意に無視」と指摘
福島県郡山市で受験生の女性が飲酒運転の車にはねられ死亡した事故。裁判で、被告側は起訴内容の一部を否認していました。
池田被告
「信号をことさらには無視していない」
「信号をことさらには無視していない」
眠気に襲われ赤信号を「見落とした」ことによる過失だとして危険運転致死傷罪は成立しないと主張。一方、検察側は赤信号を「故意に無視した」と指摘し懲役16年を求刑していました。
17日、裁判所の判断は…。
下山裁判長
「タクシーやその後続車両をかわして自車線に戻り、蛇行することなく進行している。一切減速することなく、むしろ一貫して加速している」
「タクシーやその後続車両をかわして自車線に戻り、蛇行することなく進行している。一切減速することなく、むしろ一貫して加速している」
眠気が強く記憶がないと説明した池田被告の供述についてはこう述べました。
下山裁判長
「長時間目をこすったりエアコンのダイヤルを見たりしたという点で不自然。被告人供述は信用できない」
「長時間目をこすったりエアコンのダイヤルを見たりしたという点で不自然。被告人供述は信用できない」
池田被告があえて無謀な運転を続けたと認定し、「厳しい非難に値する」と批判。危険運転致死傷罪が成立すると判断しました。
ただ、被告に前科がないことなどから、懲役12年が妥当と結論付けました。
判決後の遺族コメント
「あまりに刑が軽いと思います。今後、危険運転の罪についてはさらなる厳罰化を強く望むとともに、私たちのような悲しい思いをする家族が出ないことを切に願います」
「あまりに刑が軽いと思います。今後、危険運転の罪についてはさらなる厳罰化を強く望むとともに、私たちのような悲しい思いをする家族が出ないことを切に願います」
(「グッド!モーニング」2025年9月18日放送分より)
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