秋雨前線が南下した影響で、関東では局地的に激しい雨となりました。
茨城県では、突風の影響とみられる被害が相次ぎました。
18日午後3時前、つくば市に木造2階建ての建物の1階部分が壊れました。けが人は確認されていません。
「突然、雨が降ってきて、突然、風が強くなり。一瞬の出来事ですね。恐らく1分から2分です。(家の)ドアを閉めて、カギを閉めて、見上げたら建物が倒れていた」
つくば市内の別の場所でも被害が出ています。解体中の旧公務員宿舎です。足場が崩れ落ち、金属製の骨組みなどが山積みになっています。
「風が吹いて、洗濯物を取り込もうと思って、ベランダに出たら、自分が飛ばされそうなくらいの風の強さで。ここで突風が起きるとは予測していなかったので、道路を挟んでこっちで起きていたら、屋根が飛んできたのかな」
さらに、つくば市にある建設会社の資材置き場に置かれたコンテナが横倒しにりました。工事現場に置く看板や、はしごなど道具が散乱しています。
「そのときはあっち、(筑波山)は、もう、すごい風がすごかった。まさか、こんなことになってるとは。どうやって起こそうか考えている」
3カ所で確認された被害。その範囲は、ごく限られた場所でした。
つくば市の隣、土浦市の同時刻、大雨の影響で、目の前が煙って見えません。そこに雷も相まって、身の危険を感じる状況です。
レーダーで雨と雷の発生状況を確認すると、午後1時を過ぎたころから、茨城県北部に活発な雨雲がかかり、落雷が相次いで発生しました。雨雲は西から東へと移動し、建物の被害が相次いだ午後3時には、つくば市周辺で大気が不安定となりました。
茨城県内の広い範囲で被害が確認されています。境町のコンクリートを製造する会社で、強風によってクレーンが倒れました。けが人はいません。
ひたちなか市では、電柱が横倒しに。途中の部分で折れて、鉄筋が引きちぎれているようにもみえます。
茨城県内では、建物への被害のほかに停電も発生。一時、2万軒以上に上りました。
つくば市に住む女性。18日夜は、夫が仕事で使っている発電機を使って、やり過ごすことにしたそうです。
「あの時点(停電したとき)では、本当に怖かった。心臓がどきどきして、足はがくがくだしさ。本当、すごいよね。ものすごい音がして、物は飛んでいくし、何の言いようがない。けががなくて、元気で大丈夫です」
猛暑日の予想もあった東京都心。日中の気温上昇と秋雨前線の南下で、19日にかけて大雨になる予想もあり、警戒する動きもあります。
11日、戸越銀座商店街が川のような流れに飲み込まれ、浸水被害が相次ぎました。被害にあった店舗は、復旧作業の真っ只中です。
品川区は、商店街近くの公園に土のう置き場を設置しました。区内に約50カ所あって、大雨に備えて、自由に土のうを使うことができます。
商店街にある衣料品店では、先週、店内に水が入り、膝上まで浸水。店内に置かれた300着以上の服は、廃棄となりました。土のうを持ち帰り、早速、店先に置きました。
地下にある産婦人科のクリニックは、止水板をいつでも出せるように準備しています。1週間前の大雨では、地下に水が流れ込んでいるのに気付いてから止水板を設置したそうです。
「あらかじめ設置しておくことはないが、先週のことがあったので、今後は早めの対応を考えないといけないかなと」