気象庁は北海道に「線状降水帯発生情報」を発表しました。今月に入ってゲリラ雷雨や竜巻が発生するなど、大気が不安定な状態が続いています。
釧路・十勝に「線状降水帯」
広島県で激しい雨が降るなか、空が光った直後、雷鳴が響き、子どもからも思わず驚いたような声が上がりました。
石川県でも、稲光が横に伸びる様子が捉えられました。
気象庁は午前3時すぎ、北海道の釧路地方と十勝地方に「線状降水帯発生情報」を発表しました。北海道に出されるのは2021年に運用が始まってから初めてです。
茨城の突風 建物の倒壊相次ぐ
18日、茨城県つくば市で、渦巻くように吹く風。隣にあった2階建ての倉庫は1階部分から崩れてしまいました。
「(Q.風で倒れるような建物ではない?)東日本大震災でももっていたので」
倒壊の直前、付近の国道では突風の影響なのか、走行中の車に次々と物が飛んできます。
同じころ、つくば市内で撮影された映像には竜巻のようなものが移動している様子が映っていました。
「まず1カ所だね」
建設会社の関係者
「向こうにも転がってるのがあるけど、あれもです」
建設会社の資材置き場では、複数のコンテナが横倒しになる被害も起きました。
突風の影響でコンテナが横倒しとなった現場では、20日も復旧作業が続いています。その奥、家の屋根の瓦がまだめくれたままです。さらに奥のビニールハウスもビニールがめくれたままとなっていて、爪痕が大きく残されています。
ビニールハウスに近づいてみると。
「(Q.思いっきり曲がってますよね)そう。上からこう押されたんだね」
画面左上から大きな力がかかったのか、弧を描くはずの骨組みが内側に大きく曲がっていました。
「瓦がないから。飛ばされちゃって。雨漏りの対策」
畑の土で土のうを作り、自宅の屋根にかけたブルーシートを押さえるべく次々乗せていきましたが、被害に追い打ちをかける雨となりました。
10分間で気温8℃急降下
18日、扉を閉められないほどの突風に遭遇した男性は、当時、ある変化を感じたといいます。
「外に出た時にいつもより全然涼しいなと」
「午前中、外仕事をしていて汗びっしょりだったけど、だいたい3時前くらいから空気が冷たいって、下がり方が急激っていう感じ」
突風が起きた前後のつくば市の気温と風速を示したグラフです。風速18.7メートルを観測するまでのわずか10分の間に気温がおよそ8℃も低下していました。
気象庁は19日、現地で突風が発生した原因などの調査を行い、結果は今後公表される予定です。
専門家「都心もリスク高い」
今月5日、静岡県牧之原市で観測史上最大級の竜巻が猛威をふるい…その6日後には、千葉県木更津市内で竜巻とみられる突風が目撃されました。
なぜ各地で突風が頻発しているのでしょうか。
「日本の竜巻シーズンは9月。2つの理由があって、(1つは)台風が上陸することが多い。もう1つは季節の変わり目。暑くなってまた寒気が入ってきての繰り返しなので、(大気が不安定なので)今後も要注意が続く」
さらに、突風が起きやすい地形があるといいます。
「特に関東というのは平野が広い。いろいろな風が吹いてきて竜巻をもたらす積乱雲が発達しやすい。(東京)23区は起こらないどころか非常にリスクが高い」
(「グッド!モーニング」2025年9月21日放送分より)