2
まもなく紅葉シーズンを迎えますが、猛暑と水不足の影響で、色づく前に葉が落ちたり葉が枯れたりする被害が相次いでいます。困惑する紅葉の名所を取材しました。
関東の紅葉名所で異変
北海道の大雪山系。“日本一早い紅葉”で知られるこの場所では、今の時期から、赤や黄色に染まった美しい木々を楽しむことができます。
登山客
「めっちゃきれいです」
「赤が映えていてすごくきれい。今年一番の日に来られて最高」
「めっちゃきれいです」
「赤が映えていてすごくきれい。今年一番の日に来られて最高」
しかし、関東の名所ではある異変が起きていました。
栃木県佐野市にあるお寺では、暑さの影響なのか、葉が一部落ちてしまっています。さらに隣を見てみますと、葉焼けしているように見えます。
栃木県佐野市にある紅葉スポット「金蔵院(こんぞういん)」。モミジの葉は、赤や黄色に変わる前に、茶色く焦げたような色になっています。
なかには、葉が落ちて枝だけになっている木もありました。今年の猛暑が異変をもたらしているといいます。
金蔵院 住職 竹内英洋さん
「最近暑いので、紅葉する前に(葉が)焦げちゃうんですよ。こんなのがこの辺いっぱいになりますよ。色んな対策をしていかないと、なくなっていくかなと思うので、一年中考えています」
「最近暑いので、紅葉する前に(葉が)焦げちゃうんですよ。こんなのがこの辺いっぱいになりますよ。色んな対策をしていかないと、なくなっていくかなと思うので、一年中考えています」
強烈な日差しが原因で起きる「葉焼け」。猛暑による紅葉スポットへの影響は、去年にも起きていました。
去年11月、金蔵院の敷地内で撮影された写真。道を見てみると、1カ所だけ赤く染まった葉が落ちています。
これは、木が暑さから身を守るために通常より早く紅葉し、そのまま落葉したため、その木の下にだけ赤いじゅうたんができてしまいました。
広告
猛暑で紅葉見ごろは12月?
異変の原因は、猛暑以外にもありました。
竹内さん
「雨が少ないっていうのもあるかもしれないですね。(木が)乾いていますよね。青々していないですよね。雨がなくて乾いちゃって。葉っぱも小さい感じする」
「雨が少ないっていうのもあるかもしれないですね。(木が)乾いていますよね。青々していないですよね。雨がなくて乾いちゃって。葉っぱも小さい感じする」
住職によると、夏場に雨が少ないために葉が乾き、本来の緑ではなく、白く乾燥したような見た目になっているのも、近年の特徴だといいます。
日本の秋の風物詩が失われかねない、近年の異常気象。対策はあるのでしょうか?
日本樹木医会 小林明理事
「(対策は)ないですね。『水は天からもらい水』という言葉がありますけど、それに頼るしかない。林、森林も水不足は否めないと思いますし、町ではアスファルトジャングルの中で高温が強調されやすい状況になって、そこに水不足が加わるので、結果的に葉焼けが発生しやすい」
「(対策は)ないですね。『水は天からもらい水』という言葉がありますけど、それに頼るしかない。林、森林も水不足は否めないと思いますし、町ではアスファルトジャングルの中で高温が強調されやすい状況になって、そこに水不足が加わるので、結果的に葉焼けが発生しやすい」
今後の紅葉のシーズンについては、こう話しました。
「去年端的に秋が短かった。10月くらいまで暑かったですから。(今年も)11月から一気に下がって、12月は平年並みという長期予報がでていますので、それ見ると今年も秋が短くて、紅葉がどんどん後ろ倒しになっているということは言えます。(今後は)11月下旬、『紅葉のシーズンだよね』って行ったら、『まだ早いね』みたいなところはあるかもしれない」
(「グッド!モーニング」2025年9月24日放送分より)
広告