社会

ABEMA NEWS

2025年9月25日 11:31

転売目的の窃盗も発生…「車の墓場」化とした東京・新木場 「なんとかしてほしい」「早く撤去してほしい」の声

転売目的の窃盗も発生…「車の墓場」化とした東京・新木場 「なんとかしてほしい」「早く撤去してほしい」の声
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 東京・新木場では大迷惑な状況がずっと続いているという。                 

【映像】ゴミだらけの車が大量に放置(実際の様子)

 道に置かれた複数台の車。一見路上駐車のようだが、よく見てみると置かれた車両はサビており、運転席からは草が生えていた。前輪と後輪のタイヤがはずれ、落書きをされている車両もある。放置された車がおよそ1キロメートルにわたって20台ほどあり、無残な形になっていた。フロントがむき出しになり、中に大量のゴミが入っている車両もあった。

 この一帯は工場地帯で人通りも少なく放置しやすい環境となっているようだが、江東区によればどういう経緯で車両が不法投棄されるようになったのかは不明としている。夜は真っ暗で、まさに「車の墓場」となっていた。

 近隣で働く人からは「景観がよくない。見た感じがよくない、なんとかしてほしい」「もう見慣れたけど、早く撤去してほしい」といった声が聞かれた。

 なぜここに放置されているのか。AZ MORE国際法律事務所 大阪事務所所長の中川みち子弁護士は「処分すると費用がかかるから、費用がかからないように投棄するということがひとつ。あとは何か犯罪とかで使われた車であるとか、置いていかざるを得ないような事情がある」と解説した。

 一方、横浜の大黒ふ頭でも、ベンツがナンバープレートが無い状態で放置。もう1台はナンバープレートが無い状態でガラスが割れており、中には在留カードが置かれていた。日本にいた外国人が不要になって捨てていったのだろうか。

 横浜市公安局によれば、なかには海外に輸出する車である可能性も否定できないとするが、明らかに放置されたままの車も確認できた。

 撤去はできないのか。中川弁護士は「勝手には動かせない。きちんと動かすための法的な手続きを取る必要があり、動かすにしても費用がかかる。それを一時保管するとコストがかかるので、なかなか(撤去が)できない」と説明した。

 江東区の担当者は「(新木場の)車両の所有者への照会は現在、所轄警察署で行っており、区では個別に行っておりません。所轄警察署と協議の上、廃棄車両に該当するとされた車両については区で処分を行って参ります」とコメント。江東区によれば撤去作業は行っているものの、車両は次第に増え続けているという。

 取材中には車両を物色している人物の姿もあった。話を聞いてみると「『いいよね、ほしいね』と言っていて。あれ乗れるんだけどな、直せば」「最悪エンジンだけ取ろうかな?」と発言。男性によると、放置車両からパーツだけ取り、高額で転売している人もいるという。

 中川弁護士によれば、こうした放置車両からパーツを取る行為は犯罪に抵触する可能性があるため控えてほしいという。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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