社会

ABEMA NEWS

2025年9月25日 14:01

利用者の最高年齢90歳!「タイミー」も驚きのスキマバイト事情とは?「納得感を持ってそのまま採用いただいた事例も」

利用者の最高年齢90歳!「タイミー」も驚きのスキマバイト事情とは?「納得感を持ってそのまま採用いただいた事例も」
広告
1

 日本の総人口に占める65歳以上の割合が29.4%になり、働く高齢者も930万人と過去最多を更新した今、高齢者の働き方にも変化がある。

【映像】65歳以上の人口の割合ランキング(上位10カ国)

「社内もびっくりしていたところだが、90歳の首都圏にお住まいの方」(株式会社タイミー コーポレート本部 広報・PR/加藤彩花氏、以下同)

 スキマ時間で働ける「スキマバイト」を提供する「タイミー」の担当者が驚きの声を上げているのは、利用者の最高年齢が90歳ということだ。この利用者は10回ほどタイミーを通してスポットワークをした実績があるという。

 タイミーでは年々60歳以上の人の登録が増加していて、2025年は前の年と比べ約1.9倍に、65歳以上に絞ると約2倍に増えている。

「当社としてもこのような状況は、当初は想定していなかったが、いろいろな方にご利用いただいているところについては大変喜ばしく感じている。当社が『はたらく』のインフラを目指すというところで事業を運営しているためだ」

 登録の際に履歴書や面接が不要なタイミー。シニアが利用するメリットについて、以下のように語る。

「どうしても長期的な本来の普通のアルバイトだと、面接まで行かずに履歴書の段階で年齢だけで落とされてしまうケースも多いが、当社は先着マッチングのため、年齢で断られることはない」

 タイミーを利用するシニア世代のワーカーに、「タイミーを利用する前に就業先を探したときの結果がどうだったか」を尋ねた調査では、26.4%が「仕事は見つけたが希望する仕事ではなかった」と答え、21.8%が「仕事を全く見つけることができなかった」と回答している。つまり、タイミーを利用するシニア世代の約半数が、利用以前には希望の仕事に就けなかったことがあるということがわかる。以前は「働きたくても働けない」状況であったと、タイミーは分析している。

事業者側に利点は…?

株式会社タイミー コーポレート本部 広報・PR/加藤彩花氏

 一方、事業者側の利点は…。

「これまで一般的にシニアの方に働いていただくところが、事業者様側も想像しがたいところがあったと思うが、スポットワークという短時間・短期の雇用が人との関係性や、人との相性を図っていただく、ある種“お試し”的な機会になると思っていて、その“お試し”的な機会でシニアの方にも活躍していただけるとか、事業者様側にも気づきになるようなお仕事だと思っている」(加藤彩花氏、以下同)

 実際、“お試し”の機会から長期採用につながった事例もある。事業者側に、シニア世代を長期採用してみたいという意向があることは、タイミーとしても驚きだったという。

「元々はシニアの方の採用は特に考えていなかったが、働いていただいたことにより即戦力だったと、納得感を持ってそのまま採用いただいた事例もあるし、年齢で区切らずにその方のスキルやその方の人となりをご覧いただいた上で、採用ができているのではないだろうか」

 働きたいシニア世代が気軽にサービスを受けられることで、事業者側とのマッチングにもつながっている。さらに、利用者は高齢でも働くことで、収入以外にも希望や目的を見出しているという。

収入以外の“目的”とは?

収入を伴う仕事をしている理由

「始めたときには『お金を稼がなきゃ』という、やむにやまれぬ事情で始めた方ももちろんいらっしゃるが、働くことを通じて『そうではない』と、働くことの意味をより付加的に感じていらっしゃる方も増えてきていると思っている」(加藤彩花氏、以下同)

「社会とのつながり・接点を持ちたい、健康維持のために、体力維持のために働くところを選択したいという方々が一定数いらっしゃるのかなと思っている」

 お金が必要という前提はあるが、スポットワークをすることで社会や人とのつながりなどを確認できたシニアの方も多いようだ。

「定年退職後、人とのつながりが絶たれてしまった方も多くいらっしゃるが、そのときに『働く』というところが、『自然と人とのつながりを感じられて嬉しかった』や、社会貢献性を感じていらっしゃるような方も多いと考えている」

(『ABEMAヒルズ』より)

広告