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神奈川県鎌倉市は、入湯税の本格導入を検討しています。温泉地ではない鎌倉での入湯税導入に、施設側からは反発の声が上がっています。
利用客に150円入湯税 温泉反発
神奈川県鎌倉市の海岸沿いにある「稲村ケ崎温泉」。富士山や江ノ島を一望できる鎌倉市で湧き出る唯一の天然温泉です。
利用客
「いいですね、最高です。とくにオーシャンビューで外が見られますので」
「いいですね、最高です。とくにオーシャンビューで外が見られますので」
利用客
「夏場とかは2週間に1回くらい(来ている)」
「夏場とかは2週間に1回くらい(来ている)」
鎌倉市は今月、温泉利用客に課税する入湯税の本格導入に向けた条例改正案を提出しました。
稲村ケ崎温泉 吉澤治郎館長
「ちょっとえげつないなとは思いますね」
「ちょっとえげつないなとは思いますね」
温泉地ではない鎌倉市で湧き出た、唯一の天然温泉・稲村ケ崎温泉。松の成分を含む貴重な泉質「モール泉」とされていて、人気を集めています。
利用客
「黒く濁ったお湯なんですけど、肌を触ってみるとつるつるとした感じがします」
「黒く濁ったお湯なんですけど、肌を触ってみるとつるつるとした感じがします」
26日、鎌倉市議会で議論されたのは…。
鎌倉市担当者
「令和8年10月1日から入湯税を課税していこうとするものでございます」
「令和8年10月1日から入湯税を課税していこうとするものでございます」
市内の温泉の利用客に150円の入湯税を課す条例改正案です。年間およそ500万円の税収を見込んでいて、公衆トイレや案内看板の整備などオーバーツーリズム対策にあてる予定です。
市民
「鎌倉市の税収になるんだったら、住んでるものとしてはいいかなって思ってますね」
「鎌倉市の税収になるんだったら、住んでるものとしてはいいかなって思ってますね」
「狙い撃ちだ」別の施設巡り法廷闘争
この入湯税の対象になるのは、わずか2つの施設のみ。稲村ケ崎温泉は猛反発しています。
吉澤館長
「正直やっていけないので、どうしてもお客さんからその150円を上乗せで取るしかなくなってしまう」
「正直やっていけないので、どうしてもお客さんからその150円を上乗せで取るしかなくなってしまう」
稲村ケ崎温泉の運営会社は、映画のロケ地でも知られる鎌倉市の人気カフェ「ヴィーナス・カフェ」も経営していて、明け渡しなどを巡って市と法廷闘争を繰り広げています。
吉澤館長は、突然の条例改正案に「狙い撃ちによる報復としか思えない」と主張しています。
「どうしてもそうやって横やり入れてきますよね。どうしてもこの温泉を何か取りあげたいのかなと勘繰っちゃいますね」
施設側の反発に対し、鎌倉市の担当者はこう説明しています。
「地方税法にのっとったもので、『狙い撃ち』という意図は全くありません。導入まで1年間の準備期間を設けていますので、ご理解いただきたい」
条例改正案は30日の市議会本会議で可決する見通しです。
(「グッド!モーニング」2025年9月29日放送分より)
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