火災現場から女性の遺体が見つかった事件。逮捕された男は女性に現金100万円を要求し、ベッドに並べ撮影していました。
火災住宅から女性遺体 男を逮捕
浮かび上がってきたのは、あまりに身勝手な動機です。
今月6日、さいたま市で起きた火災。
「カーテンを開けたら、煙がすごい。（煙が）真っすぐ立っていたので、すぐ家の電話で119番通報。それから飛び出て、近所の人に大きい声で『火事です』と騒いだ」
住宅が全焼し、木村展子さん（60）の遺体が見つかりました。
「たまに来ると、私が洗濯していると、来てしゃべる時もあるし、お辞儀して出かける時もある」
木村さんを殺害した疑いで逮捕された、大工の松島金夫容疑者（70）。事件直前、2人が荷物を運ぶ様子を見た人がいました。
「男の人は初めて見た。初めて、その日来て、これ（火事）になった。女性が荷物を下ろして、運転していた人が荷物を運んで、車を置きにどこか行った」
この時、100万円を並べていたという容疑者。その理由が見えてきました。
事件当日に何が…
今月6日、さいたま市で起きた火災。住宅が全焼し、木村展子さんの遺体が見つかりました。
「この辺まで来たのかな、煙が出てたから。周り皆ピンポンして回って、おばあちゃんがインターホン出たから、火事だから必要最低限の物だけ持って出て来てって」
警察によると、この家は木村さんの実家で、物置代わりに使っていたそうです。
「（被害者の）お母さんが亡くなって、コンビニとかでトイレ借りていると言っていた。水が出ない、止めているから。たまに来て、3、4日とか。1カ月に1回くらい来てたかしら」
火災と思われた事態は一転、殺人事件となりました。
木村さんの首を圧迫し殺害した疑いで逮捕されたのは、大工の松島金夫容疑者です。
2人の接点は、火災現場となったさいたま市から車で1時間半ほど離れた、群馬県太田市にありました。
被害者も暮らす太田市に住み、大工をしていたという松島容疑者。
「端的にいったら、良いやつだった。お祭りでもなんでも先頭に立って一緒に参加して盛り上げてくれた。先頭に立ってやってくれた。おとなしくて、人に指図するような人じゃなくて、人が指図すると『はい』と言って動くようなタイプ」
事件当日、2人に何があったのか。分かったことがあります。
容疑者の供述では、2年ほど前、パチンコ店で知り合った2人。事件当日の午前中、被害者である木村さんの実家に荷物を運ぶのを5000円で依頼された容疑者。2人で車に乗り、実家のあるさいたま市に向かいます。
火災現場となった現場で、2人が荷物を運ぶ様子を見ていた人がいました。
「洗濯をベランダで干していたら軽自動車（が来た）。女性が荷物を下ろして、運転していた人が荷物を運んで、車を置きにどこか行った。帰ってきたら男の人が出てきて私とすれ違った。大きい人ではなく、サラリーマン風ではなく、紺系の服を着ていた。その男の人は初めて見た。初めてその日来て、これ（火事に）なった」
「（Q.普段、人の出入りは？）ないです。前はあった。だけど大体、彼女くらい。大体1人で電車で来るから。その時は初めて車で来た。洋服もずるずるした感じで、いつも行ったり来たりしていた。当日は私もびっくりするくらい（被害者）きれいにしていると思った」
その後の2人の行動も分かってきました。
「現金の写真を撮りたい」。このように持ち掛けて、被害者が持っていた現金およそ100万円をベッドの上に並べ、写真を撮り、弁当を食べたりしたそうです。
その後、隙を見て現金や携帯電話を盗んで逃げようとしたところ被害者と目が合います。
「バレた」と思った容疑者は、被害者の首を圧迫し、殺害した疑いが持たれています。
容疑者は、容疑を認めています。
「金を盗むのが目的だったが、ばれてしまったので殺した。金を見て、この人なら盗めると思い盗んだ」
不可解な点は、なぜ100万円を写真で撮ったかですが…。
「日ごろから仲間に金がないとバカにされて、それを見返したかった。自分の金のように見せたかった」