社会

ABEMA NEWS

2025年10月1日 20:45

「桜木花道っぽいことをしたい」「ほとんど中国語」…『スラムダンク』の聖地は対応強化で変わる? 1日から国慶節

「桜木花道っぽいことをしたい」「ほとんど中国語」…『スラムダンク』の聖地は対応強化で変わる? 1日から国慶節
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 各地で観光客によるオーバーツーリズムが問題になっているが、鎌倉市では1日から人気アニメ『スラムダンク』の“聖地”で観光客への誘導態勢が強化された。

【映像】注意された中国人の反応(実際の動画)

 混乱は生じていないのか? “現場”のABEMAの辻歩アナウンサーに状況を聞いた。

━━現在は夕方だが、『スラムダンク』の聖地とされる鎌倉高校前1号踏切の状況はどうか?

「今日から国慶節なので中国から多くの観光客が日本を訪れている。中国人にも人気のアニメ『スラムダンク』のオープニングに出てくる“あの場所”に来てみると平日の夕方にもかかわらずけっこう人がいる。聞こえてくるのはほとんど中国語だ。ここはカメラを右側に向けると江の島もきれいに見えるため、人気のスポットだが『踏切』のすぐ近くは普通の民家であり、人が溜まることで地元の方の通行にも影響が出てしまう。そこで鎌倉市がとった対応は2人だった警備員を7人体制にすること。そして来られた方に『写真はこちらの手前の方で撮ってください』と誘導している」

━━警備員の人数を増やす以外の対策は?

「植えてあった木を伐採して囲いをつけて『ここから撮ってください』と明確にした。線路の近くや道路で写真を撮ろうとすると警備の方が『そこはやめてください』『そこで撮らずに、こちらの囲いの中で撮ってください』と厳しく注意する。警備員は中国語や英語のフレーズも覚えて対応している」

━━注意された方の反応は?

「実際に注意された観光客から話を聞いたが、『撮れる場所があるのであれば自分としてはありがたい。押し合いながら撮るのではなく、整備されたことで気持ちよく写真を撮れる』と話していた。別のインドの観光客も『日本人は観光客をリスペクトしてる感じがあってすごくいい』と話していた。もちろん問題になることもあるがマナーを守って観光してもらうことが今後のオーバーツーリズム対策として大事なことなのでは」

━━囲いや警備を増やす費用は?

「鎌倉市の税金も入っており、それに対して様々な意見はあるようだが、鎌倉市としても、たくさんの人が来ることで近くのお店の収益は上がるので『ウィンウィンな関係』を作っていく。観光客にマナーを守ってもらう仕組みを作っていくことが大切だと話していた」

━━囲いのあるところから“本当に撮りたいベストショット”は撮れるのか?

「それは正直難しい。なぜなら、皆さんは“踏切の前に立っている桜木花道っぽいこと”をしたい。そのためにはどうしても近くで撮る必要があるが、人が止まってしまうと問題があるのだ」

━━2023年の映像では歩道にたくさんの方が滞留して、三脚を立てて写真を撮ろうとしている方もおり、近隣住民の方々も不安を覚える状況だったが、今回の対策で安心して暮らせるようになるのか?

「警備員の方がしっかりと誘導することによって踏切周辺の安全が守られているようだ。ただ、今日はまだ国慶節が始まったばかり。市の方も『普段よりちょっと人が少ないくらい』と話していた。これからどんどん人が増えていく時期になるので、その時にこの態勢でどこまで対応できるのかがポイントになるだろう」 (ニュース企画/ABEMA)

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