社会

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2025年10月3日 02:14

前橋市長“公務キャンセル”で学生ら「思い届けたかった」“ホテル密会”市議に再説明

前橋市長“公務キャンセル”で学生ら「思い届けたかった」“ホテル密会”市議に再説明
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部下の既婚男性とホテルに通っていたことで問題になっている、群馬県前橋市の小川晶市長(42)。2日、市議に2度目となる説明会を行いました。「私が全て悪い」と責任を認めましたが、進退は明らかにしませんでした。

前橋市長「私が全て悪い」

時には涙声になることもあったという説明会。取材で全容が明らかになりました。

前橋市 小川晶市長
「若い職員に近い立場で、現場の思いはどうなのか、何が課題になっているのかを聞き出してもらうという役割も、男性職員が果たしてくれていたと思います」
10回以上ホテルで会っていた問題

小川市長は、部下である既婚者の男性職員と、10回以上にわたりホテルで会っていた問題で、市議38人に対する説明会を再び開きました。

前橋市 小川晶市長
市議
「市長と職員で責任の割合、どう思っていますか」
前橋市 小川晶市長
「私が全て悪いと思っています」
市議
「じゃあ10対0ってことですか」
前橋市 小川晶市長
「私としてはそのように考えています」
市議への説明会

説明会は先週も行われていましたが、わずか10分ほどで終了。不十分だという声を受けて開かれた2日は、時間無制限で質問にも答える形になりましたが、非公開という方針は変わりませんでした。

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前橋市長 またも進退明言せず

他にも変わらなかったことがあります。それは自らの進退についての説明です。

前橋市 小川晶市長
市議
「進退については続けることが前提ですか」
前橋市 小川晶市長
「市政を進めていくことが一番の私の責任だと思っています。なので、それを私の個人的な今回の不祥事で止めてしまうことが、本当にいいのかどうかというのもあるので、よく考える時間をいただきたいと思っています」
周りと相談する、時間が欲しい」

2時間半近くに及んだ説明会で、責任を問う質問は少なくとも4回。繰り返されたのは「周りと相談する、時間が欲しい」という市長の言葉でした。

前橋市 小川晶市長
市議
「非常識。考えられないような事態を招いている。トップとしての資質も問われていると思いますが」
前橋市 小川晶市長
「自分自身の職責をもう一度見つめ直して、これからの行動で示していくしかないと思っています」
前橋市 小川晶市長

また、説明会では男女の関係や恋愛感情を改めて否定。ホテルの中で食事を取りながらの相談や打ち合わせだったしています。

前橋市 小川晶市長
市議
「食事代はどうなっているんですか」
前橋市 小川晶市長
「男性職員がコンビニで買ったお弁当などを持ち込んでいましたので、男性職員が出しているような状況です」

市民や職員に情報が行き渡るようにしてほしいと、説明会が非公開になっていることへの批判も。

前橋市 小川晶市長
前橋市 小川晶市長
「この説明会の状況については、終わった後にぶら下がり会見ということで、私の方からお話をしようと思っています」

議員説明会を終えた、小川市長は。

前橋市 小川晶市長
前橋市 小川晶市長
「大変厳しい意見をいただき、自分の中でしっかりと受け止めたい。私自身の責任の取り方は、市民の声を受け止めながら、支援者や弁護士に相談する時間をいただきたいと伝えました。しっかり考えたうえで判断をしたい。私からは以上です」
(Q.質問を受けない理由は)
「…」

出席した議員はどう受け止めたのでしょうか。

前橋市議会 富田公隆議長
前橋市議会 富田公隆議長
「表情は前回よりも一段と厳しい表情」
(Q.市議の納得は得られた)
「納得を得られたようには感じない」

また、市長は、男性職員が自らの申し出による『希望降任制度』で異動したことを明らかにしました。今後は相手方の代理人を通じて、誠意を持ち対応していくとしています。

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前橋市長 公務キャンセルの余波

問題の発覚以降、市長の予定表は真っ白のまま。対外的な公務は副市長らが代理でこなしているといいます。ただ、中止が決まったイベントもあります。

前橋工科大学

前橋工科大学の公共交通を考える研究室。4日のタウンミーティングで、小川市長にまちづくりについて政策提言する予定でした。マイカー依存率の高い群馬県で、バスの大型化などを図り、公共の輸送能力や利便性を高める『まえばしBRT構想』には、研究データをつぎ込み、2カ月かけてプレゼン資料を仕上げました。しかし、騒動を受けて発表は取りやめに。

前橋工科大学大学院 鈴木伶さん
前橋工科大学大学院 鈴木伶さん
「群馬県・前橋市は公共交通の利用率が低く、車がないと生きていけないと言われる地域。それを少しでも変えたいと思って、この研究室に入って、地域の足を確保するためにはどうすればいいか常日頃考えていた。(発表が)なくなったのは残念」
前橋工科大学大学院 篠原蓮さん
前橋工科大学大学院 篠原蓮さん
(Q.前橋市を思い、作り上げた構想をぶつけるチャンスだった)
「市長がいたということで我々熱い思いがあったので、ぜひ届けたいという思いがあった」

市の担当者からは、別の機会を設けたいと言われているそうです。ただ、それもいつできるかは未定です。

前橋工科大学 戸村昂太郎さん
前橋工科大学 戸村昂太郎さん
「僕たちが研究する計画や構想は“実現してなんぼ”だと思う。それには大学の他にも行政の力が必要。より良いものを次のチャンスに発表したい」

公務に支障が出ている現状に、小川市長は説明会で。

前橋市 小川晶市長
前橋市 小川晶市長
「私が出席する予定であった公務については、今のこの状況では、実際に参加をすれば場の雰囲気がおかしくなってしまうということで、出席ができないという判断をしているところでございます」

市民や支援者は。

前橋市民
前橋市民
「釈明する余地がないですもんね。早く身を引いた方がよい。みっともない」
市長の支援者 松村健助さん
市長の支援者 松村健助さん
「私は15年付き合っていますから。私は小川さんを信じております」
苦情・意見

苦情や意見は2日正午時点で5079件(無言電話含む)。小川市長は近いうちに、市民に対する説明の場を持ちたいと話しています。

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