今が最も危険な季節だということです。攻撃性が増しているオオスズメバチの駆除に密着しました。
秋が最も危険!長引く暑さ影響も
組織力で襲い掛かり、毒針をチクリ。刺されれば命を落とすこともある日本最強クラスの昆虫「スズメバチ」。
「今の時期一番スズメバチに対して気をつけないといけない。大きな被害が出る。そういう時期」
今年の秋は、危険な条件が重なり、いつも以上に警戒感が高まっています。
スズメバチハンターが向かったのは、埼玉県内の公園。子どもたちの遊び場に、緊急事態が起きていました。
巣が露出して、スズメバチが出入りしているのが確認できます。
獰猛(どうもう)で毒性が強い「オオスズメバチ」です。
松原暢明さん
「木の根に穴が開いていると巣を作りやすい。オオスズメバチ。危ない。皆が散歩をする道。広場も」
スズメバチの生態に詳しい小野教授によると、10月ごろは最も危険な時期だといいます。
「攻撃をするのは働きバチで、その数が1年で一番多くなるのが今」
女王バチは4月ごろから巣作りを始めるといいますが、その巣が最も大きくなるのが10月ごろで、それに伴い、女王バチが従える働きバチの数も1年で一番多くなるといいます。
加えて…。
巣の中で女王バチが繁殖を始める時期でもあるといい、女王バチを守ろうと、働きバチの攻撃性が高まるといいます。
さらに、今年は長引く暑さがより危険度を高めています。
巣の中の温度が上がりすぎるのを防ぐために、スズメバチは外に出るのです。
働きバチの活発化と長引く暑さ。この2つが重なり、今年の秋は例年以上に危険な状態に。
一斉に襲撃…スズメバチ駆除に密着
女王バチが繁殖するこの秋、働きバチの数はピークに達し、さらに、長引く暑さで巣の外に出て行動が活発化します。
市が管理する公園で見つけたオオスズメバチの巣。依頼を受けたハンターが撤去に動きます。
警戒したスズメバチは、侵入者を追い払おうと一斉に攻撃を仕掛けてきます。
「ハチが減るまで捕まえるしかない」
ハンターは巣から出てきたハチを網で捕まえていきます。
1匹の女王バチから、数千匹の子どもが生まれるといわれています。
ようやくハチが減ると、あらわになったスズメバチの巣。ここまでくれば巣を解体し、こまめに取り除くことができます。
およそ1時間で、オオスズメバチの巣を駆除しました。
ハンターは、スズメバチを見つけても決して近付かず、業者などに知らせてほしいとしています。