社会

ABEMA NEWS

2025年10月4日 17:01

藤井聡太竜王が快勝!永世称号獲得へ好発進 挑戦者・佐々木勇気八段とのシリーズ開幕戦で白星/将棋・竜王戦第1局

藤井聡太竜王が快勝!永世称号獲得へ好発進 挑戦者・佐々木勇気八段とのシリーズ開幕戦で白星/将棋・竜王戦第1局
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【映像】藤井竜王が佐々木八段に勝利した瞬間の表情

 将棋の第38期竜王戦七番勝負第1局が10月3・4の両日、東京都渋谷区の「セルリアンタワー能楽堂」で指され、藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋聖、棋王、王将、23)が佐々木勇気八段(31)に75手で勝利した。藤井竜王は防衛5連覇で「永世竜王」獲得がかかるシリーズだが、偉業達成へ向けて好発進を遂げた。注目の第2局は10月16・17日に福井県あわら市の「あわら温泉 美松」で行われる。

 藤井竜王の「永世称号」獲得か、佐々木八段の「初タイトル」か。大注目の中で争われているシリーズ開幕戦は、藤井竜王が快勝を飾った。振り駒で藤井竜王の先手となった本局は、佐々木八段が誘導し予想外の横歩取りの出だしに。早い段階から定跡を離れ、力戦の将棋へと展開していった。

 藤井竜王は序盤の岐路で、飛車を引く穏やか路線を選択。過去のタイトル戦でも指されたことはあるものの、藤井竜王、佐々木八段にとっては実戦例はないもので、両者の描く構想に大きな注目が集まっていた。研究家としても知られている佐々木八段だったが、やや予想外の展開となったか悩まし気な表情を見せる場面も。長考合戦が繰り広げられたが、藤井竜王は着実にポイントを積み重ねてリードを重ねていった。

劣勢となった佐々木八段は勝負手を重ねて攻め合いを目指したが、藤井竜王は相手の持ち味を出させない立ち回りを見せて相手を圧倒。最後まで緩みのない盤石の指し回しで快勝を飾った。

【写真・画像】藤井聡太竜王が快勝!永世称号獲得へ好発進 挑戦者・佐々木勇気八段とのシリーズ開幕戦で白星/将棋・竜王戦第1局 2枚目

 勝利した藤井竜王は、「序盤から非常に手の広い将棋で、どういう構想で行くか難しい局面が続いた。中盤戦は駒得を楽しみに受ける展開となったが、判断が難しかった。桂馬を跳ねたあたりで指しやすくなったのかなと思う。構想力が問われる将棋になったが、一手一手じっくり考えて指すことができた」と一局を総括。「良いスタートを切ることができた。第2局は後手番になるので、よりしっかり準備をしていきたい」と次戦を見据えていた。

 一方、敗れた佐々木八段は、「藤井竜王にはいろいろな戦型を試しているが、横歩取りを指したことがなかったのでぶつけてみようと思っていた。横歩取りを指しなれておらず、珍しい形となったがそれに対応できなかった。藤井竜王に飛車の細かい動きでリードを奪われてしまい、そのまま押し切られてしまった。一局を通して藤井竜王の強さが分かったので、2局目に向けて挽回しないといけない」と話した。

 この結果、シリーズ成績は藤井竜王の1勝0敗に。防衛5連覇と史上3人目、最年少での「永世竜王」獲得に向けて好スタートを切った。しかし、ダブルタイトル戦に臨む藤井竜王は、並行して行われている王座戦五番勝負では1勝2敗でカド番に立たされている。同学年の伊藤匠叡王(22)との第4局は中2日の10月7日に迫っており、息つく間もなく次戦に照準を合わせる必要がある。

 ハードスケジュールの中で、藤井竜王はどのような「おもしろい将棋」を描くのか。その戦いぶりから目が離せない。竜王戦第2局は、10月16・17日に福井県あわら市の「あわら温泉 美松」で指される。 (ABEMA/将棋チャンネルより)

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