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秋の味覚に大打撃です。歴史的な不漁となっている北海道の秋サケ漁に追い打ちをかけるように、アザラシがサケの頭だけを食い荒らす被害が相次ぎ、漁師を悩ませています。
不漁の秋サケに追い打ち
食欲をそそる塩焼きのサケ。北海道産の秋サケ漁はピークを迎えていますが、初セリでは過去10年で最高値がつく不漁が続いています。
根室食堂 尾山台店 平山徳治店長
「年々、やはり値段が上がっていますので、国産ものとなると、もう手が届かない、もうそういう域に入ってきたのかなと」
「年々、やはり値段が上がっていますので、国産ものとなると、もう手が届かない、もうそういう域に入ってきたのかなと」
今年、北海道でとれる秋サケは去年と比べて35.5%減少すると予想されています。1989年以降、最低の数字です。
「焼きザケにイクラを添えてお客様に提供してたんですけれども、ましてイクラなんかもう、本当に高級食材になってしまいましたし、出すに出せない」
その不漁の秋サケに追い打ちをかける事態が起きています。
「非常に深刻なので投稿します」
先月下旬、稚内市で定置網漁を営む、吉田信久さんがSNSに投稿した、こちらの写真。網にかかったサケには頭部がなかったり、エラの部分だけが食い荒らされたりする被害が続出しているといいます。
秋サケ漁に大打撃を与えているアザラシによる深刻な被害とは?
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漁業被害が深刻化
ピークを迎えている北海道の秋サケ漁。しかし、網にかかったサケの頭やエラが食い荒らされる被害が相次いでいます。
犯人は野生のアザラシ。稚内市では観光資源として親しまれる一方、漁師にとっては厄介者です。
漁師歴25年 吉田さん
「僕が漁師を始めて25年になるのですが、最初のほうはそんなアザラシによる被害なんてなくて。抜海港っていうんですけど、波が入るから、波消しブロックみたいなのを設置したんですよ。そこに、アザラシがすみ着くようになって」
「僕が漁師を始めて25年になるのですが、最初のほうはそんなアザラシによる被害なんてなくて。抜海港っていうんですけど、波が入るから、波消しブロックみたいなのを設置したんですよ。そこに、アザラシがすみ着くようになって」
北海道では、アザラシやトド、オットセイによる漁業被害が深刻化していて、漁師たちの頭を悩ませています。
「今年はもう大不漁で、全然サケがこない感じなんですけど。その少ないサケも全部食べられているんで。今年はもう結構、5割から6割ぐらいやられていますね」
網の近くに無人の船を停泊させる対策を講じていますが、アザラシは賢いといいます。
「僕らがいない所の網に、いなくなったところを見計らってアザラシが入って、サケを食べちゃうんです」
地元の漁協や市も対策に乗り出していますが、なかなか被害を食い止めることができません。
「専門家の人かなんか、いい案があればぜひ教えてほしいし、お互いで情報を交換しながらいいやり取りができたらなって」
(「グッド!モーニング」2025年10月6日放送分より)
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