台風22号が猛威を振るい、倒木や車の横転など被害が相次ぎました。さらに南の海上には新たな台風が発生、3連休を直撃します。
瞬間風速50メートル超 柱倒壊も
倒壊した建物、消えた信号機。台風22号が通り過ぎた八丈島には、記録的な暴風による被害が各地に残されていました。
建物は外壁が崩れ落ちています。その下を見ると、落下した歩道に散らばっていました。
大雨、暴風、波浪の特別警報が発表された八丈島。9日午前6時ごろ、避難所に身を寄せる住民が撮影した映像です。
横殴りの激しい雨が降り続いています。朝には線状降水帯が発生し、観測史上最大の雨量となりました。
町が設置したライブカメラ。いつもは青い海を捉えていますが、9日朝は激しい雨と風で全体が白くかすんでいます。そして、柱が暴風にあおられて倒壊しました。
八丈島では最大瞬間風速54.7メートルを観測。 最大瞬間風速が50メートルを超えるのは、20年ぶりのことです。
「家がずっと揺れているような状態。本当に怖かった」
住民が語った台風22号の恐怖。そして南海上から迫るもう一つの台風は、3連休を直撃する恐れもあります。その影響はいつ、どこで?
台風23号発生 3連休直撃
窓ガラスに打ち付ける激しい雨。台風22号が直撃した八丈島は、記録的な暴風と雨量に見舞われました。
「家がずっと揺れているような状態で音も。もちろん外も暗くて見えない。本当に怖かった」
「(Q.どんな音が?)ゴーゴーですかね。ずっとガタガタ。電車が通ったような感じ」
住民は不安な一夜を過ごしていました。すでに身近な場所で被害も出ているといいます。
「自宅はさほど被害はなかったけど、経営しているトレーニングジムの店舗のガラスがひび割れて雨漏り、街灯の破損などありつつ、街中は倒木や倒壊、車の横転など見かける状態。これに関しては木が倒木して根っこごとめくれあがってしまって、アスファルトがそこから上がっている」
台風の影響はライフラインにも出ています。
八丈島では、大規模な停電が発生。東京電力パワーグリットによりますと、契約数およそ8000軒のうち6480軒で電気が使えなくなっているということです。
停電によりポンプが使えないため、各地で断水も発生しています。
特別警報は9日午後2時半ごろ、すべて解除されました。しかし島内には、台風22号の猛烈な風による被害が至る所に残されていました。
こちらの建物は外壁が崩れ落ちています。その下には、その破片が散らばっていて、歩行者が通れる状況ではありません。
島内を車で走っていても、倒れた木が道路の半分をふさいでいます。さらに進むと、倒れた木が送電線に引っかかっているのでしょうか。復旧作業をする人の姿も見られました。
伊豆諸島に甚大な被害をもたらした台風22号。9日未明には関東も強風域に入っていました。
横浜市の中心部では強風で街路樹の枝が折れ…神奈川県大磯町では海釣りに訪れていた男性が高波にさらわれて海に転落。その後、およそ2キロ離れた海上で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認されました。
神奈川県には、台風の影響で強風と波浪の注意報が出されていました。
房総半島でも朝から強い風が吹きました。海沿いの展望台は、台風の影響で閉館。住民も不安を抱えています。
「今年こんな強いのは初めて。台風のシーズンがずれているから怖い。もう一つ台風が来ているので、それがどっちにいくか心配している」
日本の南海上に新たに発生した台風23号は3連休を直撃する恐れがあります。
11日にかけては沖縄に接近。それから進路を東に変え、12日には九州付近、13日には関東・東海の南に向かう見込みとなっています。
3連休は日本の広い範囲で台風による雨風に注意が必要です。