大阪・関西万博は、13日が最終日です。午前8時ごろ時点で、東ゲート前には大変多くの人が集まっていました。列の中にはチケットを持っている人もいますが、なかには当日券を求めて夜中から並んでいる人もいるということです。万博最後の週末には、駆け込みで来場する人もいて、連日徹夜の行列ができています。
当日券求め…衝撃の夜通し大行列
12日午前2時過ぎ、周囲はまだ真っ暗ですが、万博会場に続く道の両脇には長蛇の列ができており、人でびっしり埋め尽くされています。横になって寝ている人や、テントを張る人もいました。
夜通しで待つ人の多くは…。
「当日券を前日から並ばないと手に入らないという情報をネットで見つけたので、バイト終わりに駆け込んできました」
この女性はチケットは購入していたものの、入場に必要な予約はすでに満員。そのため、当日の正午以降に入場可能な「当日券」に引き換えるために並んでいるといいます。
「大阪巡るか」
「大阪観光します」
実は12日の“当日券”をかけた戦いは、前日の11日午後から始まっていました。
11日午後5時の万博会場近くの歩道には、もうすでに長い列ができあがっています。
「(Q.何時くらいに来られたんですか?)午後4時半くらいです。実は1週間前にも来ていて。その時は、もっと前のほうに並べていたが」
「(Q.同じくらいの時間帯で?)そうです。(人が)増えていますね、確実に」
用意される当日券は数百枚程度。2人は当日券をゲットできるのでしょうか。
予約済でも18時間待ち 熱意の理由は
一方、列のなかには来場予約を済ませている人も。それでも、前日から並ぶワケを尋ねました。
「東京から長女が来るんで。長女が行きたいっていう所に行くために。朝一番に入らないとと思って」
「一番目はクウェートに走って」
「クウェートがすごい人気で、もう並べなくなるので」
お目当ては本物の砂漠の砂や星空を体験できるとあって大人気となった「クウェート館」。
「(Q.何時から並ばれている?)午後3時ぐらいですね」
「(Q.奥様は今どちらに?)お風呂入っています」
「(Q.お風呂?どこで?)たぶん、その辺の温泉に」
翌日の開場まで、およそ18時間並ぶという下田さん。枕、上着、食べ物など、一晩過ごすために準備万端です。
「落合陽一さんのnull2っていうパビリオンがあって、そこを早く入れば行けるかもってことで並んでいます。妻は妻でまた別のパビリオンを狙っています」
日付が変わった午前1時。再び訪れると、銭湯から戻ってきた妻が入場を待っていました。
「(Q.旦那さんは西ゲートのほうに?)はい。午後9時ぐらいですかね」
夫は、指定されたゲートに移動し、1人残された妻でしたが…。
隣で列に並んでいた女性と意気投合。
「いい人で良かったぁ!!1人で来ていたから、すごく不安でしたから」
長い時間を共に過ごし、いつしか絆が生まれていました。
突然の一斉ダッシュ 現場で何が
12日午前4時、列はどんどん伸びていき、もう先が見えないくらい続いています。
入場開始まで5時間を切るころ、思わぬ事態が…。
早く入場できると勘違いしたのか、一斉に走り出す人。その先では、先ほどまであった列がなくなり、人が密集。怒号のような声も聞こえ、周囲は物々しい雰囲気に。
そこへ、パトカーが4台が駆けつけました。警察官が誘導し、現場は落ち着きを取り戻しました。
当日券…ようやく獲得 衝撃の並んだ時間
陽が上るころ、会場前には大行列が…。さらに3時間後の午前9時ごろには、ようやく当日券引き換えの受付が始まります。
徹夜した親子もようやく引き換えられるようです。そして…。
「やっと取れました」
「(Q.どうでした?)疲れました」
「結構並びましたね」
「(Q.何時に入れるんですか?)12時って書いていますからね。でもこれより多分ちょっと早めに入れると思います」
前日の午後4時半に並び始めてからおよそ17時間。さらに通常の開場時間の9時より3時間遅れの、正午近くまで待ってやっと会場に入ることができたといいます。
一方、チケットがあり予約もできていた人たちは、開場とともに一斉にお目当てのパビリオンに走り出します。入場まで16時間並び続けた大石さん親子も…。
「(Q.夜大丈夫でした?)大丈夫でした!」
念願だったクウェート館を満喫できました。
18時間並んだ下田さんもようやく会場内に。念願のパビリオンに入場できました。
「没入感がすごくて。もう、すごかったですね。大満足です。並んで良かったです。(この後)妻と合流してご飯をゆっくり食べて、少し寝ようかなと思います」
ミャクミャク まさかの大谷翔平超え
最後の週末ということもあり、大勢の人でにぎわった万博会場。
パビリオンのある地上もものすごい人の数なんですが、見上げると大屋根リングにも大勢の人が登っています。
「(万博に来たのは)初めて、最初で最後」
「(Q.きょうはどこ回れた?)何一つ(回れていない)。だから、せめてスイーツだけでも、1個でも食べられたら、(万博を)ちょっと味わえたって思えるかなって。ちょっともうパビリオンは、もう諦めたので…」
熊本から来た夫婦は、あまりの混雑でパビリオン見学は諦めムード。しかし目の前のインド館が突然入場規制解除になり、さっそく向かうことに。
開幕当初、工事が間に合わず完成していなかったインド館。
「(Q.工事って進んでいるんですか?)半分も終わっていない。遅れていますね正直。夜中も引き続き作業って形になってしまいます」
そのインド館が今では、大行列ができる人気パビリオンの一つになりました。
SNSで話題になった「ヨヤクナシダンス」をするお隣インドネシア館の人気と相まって、周辺は大盛況。
そして、会場内でひと際人気なのが、老若男女に大人気のミャクミャク。グーグルトレンドによると、大阪府の「ミャクミャク」検索数は、「大谷翔平」を超える結果に。
「チラッと見たらミャクミャクがいたので、『うわーっ!』って。80歳になって、また一つ希望が持てて楽しかった」
全身“ミャクミャクカラー”に身を包んだ男性。なんと12日で、万博に来たのが99回目だといいます。
「あした(最終日)も来るので、あしたで100回。たとえ万博が終わっても、ミャクミャクは永遠に不滅です」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年10月13日放送分より)