今度は盛岡市の官庁街にクマが出没しました。住宅地に逃げ込んだとみられています。
河川敷を逃げ回るクマ
23日午前9時すぎ、盛岡市の市街地で、警察や猟友会が見つめる先には、町の中心部、市役所の前を流れる川。その河川敷の茂みに、クマが潜んでいます。
警察官がドローンを飛ばしました。警察が上空からもクマを捜索。すると、茂みから姿を現したのはクマです。
盾を持った警察官がクマを追跡。橋の下をクマが走り回ります。
「与の字橋の下。今出ました」
人の気配に驚いたのか、クマは再び草むらへ。辺りを見回してまた走り出します。クマは100メートル以上を疾走します。
立ち止まると、辺りを警戒。川をはさんだ岸に人がいることに気付いたのか、川から離れるように移動し始めます。
警察官が全速力で追いかけます。すると、茂みにいたクマが川の方へ。水につかり泳ぎ始めます。
川を渡り切り、住宅が立ち並ぶ方へ迫るクマ。
緊迫の一部始終
クマが現れたのは、盛岡市の中心部。中津川にかかる「与の字橋」の下です。周辺には岩手県庁と盛岡市役所もあります。
クマは市役所の目の前の茂みから姿を現し、県民会館や、住宅が建ち並ぶエリアの河川敷を疾走。川を泳いで東側の岸へ移動してきました。
河川敷沿いには住宅が密集しています。クマは、中津川の上流へ向かっていきます。
橋の上では、警察署の署長が陣頭指揮に当たります。
「現在も富士見橋北方100メートルの地点、東岸沿いをゆっくり歩いている」
クマは、どこへ行ったのでしょうか?
取材カメラが川の近くに下りているクマの姿を捉えます。茂みに消え、姿が見えなくなった後…。
「署長から各局、今岸に上がった。現在も北に向け走っている」
すると、クマはまた川を泳ぎ始めます。
西側の河川敷にいる人に向け、大声で危険を知らせます。
カメラが最初にクマの姿を捉えてから15分が経過。クマは再び東側の岸に。
「危ない、危ない」
住宅地に危険が迫っています。
「工事現場がありますね、あの先。危ない」
「出てきた」
クマは河川敷の斜面をのぼったり下りたりしています。
「やばい、こっちに来た」
クマは斜面で一度止まると…茂みの中へ消えます。
クマは土手の上と下を行ったり来たり。
盾を持った警察官が距離をとりつつ監視を続けます。
クマが潜む茂みのすぐ近くには住宅が。
「来た、来た。川に入った」
人を避けたのか、クマは川を泳いで東側から西側へ。
「危ない」
サイレンの音が市街地に鳴り響きます。
クマはゆっくりと草むらを歩いています。ところが、立ち止まって前を見た瞬間!
被害を防ぐため警察官が声や音でクマの注意を引きます。
しばらく、警察とクマの“にらみあい”が続きます。
クマは、また東側に移動。一度姿が見えなくなります。その1分後、いつの間にかまた川に。神出鬼没の動きを見せます。この後、さらに緊迫の事態に。
住宅が立ち並ぶ対岸では、複数の警察官が慌ただしく動いています。
クマは住宅街に逃げ込んだとみられます。
「どこに潜んでいるかが分からない。木もあるし、やぶもあるし、空き家もある。そういうところに入り込んでいる可能性が非常に高い」
警察が捜索を続けます。
クマは興奮状態にある可能性もあり、人を攻撃する恐れも。警察は、付近をパトロールして注意を呼び掛けています。










