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神奈川県鎌倉市で、10年にわたって閉鎖された「開かずのトンネル」が問題となっています。トンネルを保存するか、壊して撤去するか。市民の意見が分かれています。
10年間開かずのトンネル
JR北鎌倉駅の近くにある、問題になっている北鎌倉隧道(ずいどう)は、封鎖されている状態が10年続いています。
駅の脇に連なる尾根を掘られてできたトンネル。およそ90年前に掘られたとされ、以前は、歩行者や自転車などが行き来できました。
しかし、2015年に崩落の危険性が指摘され、安全上の理由で閉鎖になりました。
通行人
「いつもここ来るのに、今度こっちから行かなきゃダメと?ずっと?」
担当職員
「しばらくの間はすみません。申し訳ありません」(JR北鎌倉駅前 2015年)
「いつもここ来るのに、今度こっちから行かなきゃダメと?ずっと?」
担当職員
「しばらくの間はすみません。申し訳ありません」(JR北鎌倉駅前 2015年)
それから10年。いまだ再開通するめどは立っていません。長さは10メートルほどですが、閉鎖中の現在、反対側に行くのにどれくらいかかるのでしょうか?
線路脇の道を反対方向に歩き、踏切を渡ります。間もなく、車通りの激しい道を進みます。すると、ギリギリをバスが通っていきます。
再び踏切を渡り、ようやくトンネルの反対側に到着しました。時間を測ってみるとおよそ15分かかりました。
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撤去か保存か 行政板挟み
鎌倉市は当初、崩落の危険があるとしてトンネルを壊して撤去する工事を行う方針でした。しかし文化庁は、文化財的価値を検討すべきと指摘。景観を守りたいという地域住民らの反対署名なども受け、保存することになりました。
50代
「いい道なんです。すてきな道なんです。(通行止めで)残念です。(トンネルを)普通に通りたい」
60代
「すごく鎌倉らしい良いトンネルなんです。私もずいぶん前はトンネルを通っていた。本当は通れるといいなとすごく思う」
「いい道なんです。すてきな道なんです。(通行止めで)残念です。(トンネルを)普通に通りたい」
60代
「すごく鎌倉らしい良いトンネルなんです。私もずいぶん前はトンネルを通っていた。本当は通れるといいなとすごく思う」
一方で、トンネルの撤去を求める声も上がっています。
50代
「(Q.トンネルを壊す案も出ているが?)それが一番安全だと思う。ない方がいいかなと。危険はありますからね」
「(Q.トンネルを壊す案も出ているが?)それが一番安全だと思う。ない方がいいかなと。危険はありますからね」
トンネル周辺の土地の権利関係が複雑に入り組んでいることも、解決を難しくしている一因となっています。
地権者の関係者は、トンネルを壊さずに再び通れるようになることを望んでいます。
地権者の関係者
「(Q.なかなか解決しないが?)とても腹立たしい感じ。怒りをどこへ持っていっていいか分からない。皆さんもとても不自由していると思う」
「(Q.なかなか解決しないが?)とても腹立たしい感じ。怒りをどこへ持っていっていいか分からない。皆さんもとても不自由していると思う」
鎌倉市はこうコメントしています。
鎌倉市役所 担当者
「市は、北鎌倉隧道の尾根の文化財的価値の保全と通行の安全確保を両立するため、尾根を残しトンネルとして通行を確保する考えです。引き続き、通行再開ができるよう取り組んでまいりたい」
「市は、北鎌倉隧道の尾根の文化財的価値の保全と通行の安全確保を両立するため、尾根を残しトンネルとして通行を確保する考えです。引き続き、通行再開ができるよう取り組んでまいりたい」
(「グッド!モーニング」2025年10月29日放送分より)
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