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秋田県の前知事が取材に応じ、相次ぐクマ被害について「歩いていたら爆撃を受けるようなもの」と表現したうえで、今の「緊急銃猟」制度だけでは対応できないと苦言を呈しました。
「かじられた」関東にもクマ
襲われた男性(69)
「ちょうどうちのそこにカキの木があるんですよ。切らなきゃ危ないなって。まさかうちのカキには来ないだろうと」
「ちょうどうちのそこにカキの木があるんですよ。切らなきゃ危ないなって。まさかうちのカキには来ないだろうと」
その「まさか」が現実のものとなりました。
襲われた男性の妻
「クマがいて、夫がかじられた」
「クマがいて、夫がかじられた」
29日午後5時、群馬県沼田市で、自宅の雨戸を閉めようと玄関を開けたところ、この家に住む69歳の男性がクマに襲われました。
襲われた男性
「ガサガサと変な音がして、振り向いたらクマが突進してきた。そのままクマが覆いかぶさってきて、ケツかじって手をひっかいて」
「ガサガサと変な音がして、振り向いたらクマが突進してきた。そのままクマが覆いかぶさってきて、ケツかじって手をひっかいて」
山形県では小学校にクマが侵入しました。クマは自分の姿に驚いたのでしょうか、窓をたたき、別の扉に突進する様子が映っていました。
この影響で、小学校は臨時休校となりました。
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「まさに戦争」秋田県前知事
危機的な状況に陥っているのが秋田県です。今年1月から49件の被害が報告されていますが、そのうち31件が今月に入ってからのものです。
秋田県 佐竹敬久知事(当時)
「(Q.クマ駆除で行き過ぎた電話にはどう対処?)はい、すぐ切ります、ガチャン」(2023年10月)
「(Q.クマ駆除で行き過ぎた電話にはどう対処?)はい、すぐ切ります、ガチャン」(2023年10月)
今年4月まで県のクマ対策を仕切っていた秋田県の佐竹前知事は、現在の状況をこう表現します。
「普通に道路を歩いていて、爆撃受けるようなもの。クマは単純に兵器。まさに戦争だよ。街の中も、駅からすぐの繁華街にも出てる」
秋田県が公開しているツキノワグマの出没マップ「クマダス」。赤いマークが目撃情報ですが、1カ月間で県全体を覆うようになっています。
29日、秋田市だけでも100件以上の目撃情報が寄せられていました。
「専門部隊を」秋田県前知事
29日は福井県内で初めて自治体の判断で発砲する緊急銃猟が行われ、クマ2頭が駆除されました。
佐竹氏は緊急銃猟の現在の制度には限界があり、クマ対策専用の部隊が必要だと訴えます。
「猟友会も人数少ない。猟友会でなくて警察が業務としてSATのような部隊を作って、駆除とかクマに対する対応をするのが本当。今のところ警察官は拳銃ではどうしようもない。自衛隊もクマを撃つような体制ない。(今は)制度的にも技術的にもできない。警察官の中でそういう部隊を作って業務としてやることが必要」
政府も動き出しました。クマによる被害が極めて深刻だとして、連絡会議に防衛省などを追加し閣僚会議に格上げします。30日、初会合を行う予定です。
(「グッド!モーニング」2025年10月30日放送分より)
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