弁護士へ違法に仕事をあっせんした疑いのある退職代行サービス「モームリ」についてです。先月31日、内部告発を行った元従業員2人が番組の取材に応じ、社長に指示されたと証言しました。
社内グループライン「成約したらバック」
「つらい部分もあるが、世間の皆さんに知ってもらうために告発をした」
先月31日、番組の取材に応じたのは、本人に代わり会社に“退職の意思”を伝えるサービス「モームリ」の元従業員ら2人です。
「モームリ」を運営する「アルバトロス」は、提携している弁護士に利用客をあっせんして紹介料を受け取っていた疑いが持たれています。
退職代行会社が、報酬目的で弁護士に利用客を紹介し、その弁護士から紹介料を受け取ると、違法となります。
番組が入手した社内のグループラインのやり取りです。
実際にはどのような方法が取られていたのでしょうか。弁護士事務所から送られてきたメールには次のように書かれています。
「モームリ」の運営会社は、間に実体のない「労働環境改善組合」を介在させることにしたといいます。
警視庁は、組合が存在しないのに賛助金があるのは、謝礼を隠すための裏工作だったとみて捜査しています。
6月、この疑惑が報じられると、HPから労働組合の文言が消えました。
「労働組合と提携しているということで、逆に(無資格なのに)交渉していると思われてしまう」
「労働組合と退職代行サービスを切り離して行おうと考えています」
「社長は違法性認識」証言も
元従業員のAさんは、運営会社の谷本慎二社長が「違法性を認識していた」と証言します。
「2024年の6月に、社長の方から、顧問弁護士に依頼者を紹介するとキックバックをもらえるから依頼者を紹介してと業務の中で言われた」
弁護士へのあっせん行為は、多い時で月に30件ほどあったといいます。
「キックバックについては違法行為になるから、社外では言わないようにしてと口止めをされた」
「(Q.違法だと分かっていて業務?)そうですね。気付いている人は今までもいたが、すぐに退職してしまったり。役職者については絶対に気付いているはずだが、見て見ぬふりをして働き続けているというのが現状」
捜査関係者によると、複数の関係者が「労働環境改善組合の実体がない」と話したということです。
「モームリ」は先月24日に、顧問弁護士との契約を解除すると明らかにしました。
「今回の家宅捜索を受け、新たな管理体制を構築することにより、今後の改善としてまいります」
再開にあたって、自身の進退には明言せず、捜査中でありながらも営業を再開するということです。
「モームリ」は番組の取材に対し、非弁行為については「捜査中につき現時点でコメントはできない」としています。
これについて、元従業員の代理人弁護士は次のように話します。
嵩原安三郎弁護士
「本当に違法か合法かと切り分けてできてますかと。それができてから続けるのはあり。そして正しい運用してるならあり。それがないまま、すぐに始めたというのは恐らく弁護士にも相談してない。非常に選択肢は悪かったと思う」
(「グッド!モーニング」2025年11月1日放送分より)










