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名古屋市で26年前に起きた主婦殺害事件。逮捕された女が自ら出頭するに至った裏では、警察の強い執念による地道な捜査が行われていました。
「大きな網」絞り急展開
当時2歳だった男の子は、28歳になっていました。
高羽奈美子さんの息子 航平さん
「未解決の事件って時間が経つごとに、どんどん捜査が難しくなってくる。被害者遺族の方が希望を持ってもらえるものになれば」
「未解決の事件って時間が経つごとに、どんどん捜査が難しくなってくる。被害者遺族の方が希望を持ってもらえるものになれば」
先月31日、警察署に呼び出された高羽奈美子さんの夫・悟さん(69)は、涙ぐむ捜査員からこう告げられたといいます。
「26年お待たせしてすみません。被疑者が特定できました」
長い年月の末に逮捕されたのは、捜査の“網の中”にいた人物でした。
愛知県警が26年間に投入した捜査員は延べ10万人以上。捜査本部には、5000人を超える関係者から聞き取りをした膨大な資料が積み上がっていました。
「当時大きな網を張り、これだけの資料があった。どういう風に絞って何を優先するのか、見直す作業が大変」
そこから事態が急展開した背景には、ある捜査員の地道な作業があったといいます。
悟さん
「(現在の)担当の刑事さんは『絶対に解決します』って。『この資料の中に犯人はいます。あたれていないだけ』と言って、一件一件あたってやっとヒットした」
「(現在の)担当の刑事さんは『絶対に解決します』って。『この資料の中に犯人はいます。あたれていないだけ』と言って、一件一件あたってやっとヒットした」
愛知県警は去年、この5000人の関係者の洗い出しを行い、「事情聴取が足りていない」「DNAが取れていない」など、いくつかの条件でふるいにかけ、数百人に絞り込みました。
その中に安福久美子容疑者(69)はいました。
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時効撤廃&DNA捜査進歩
26年にわたる捜査とは、どんなものだったのでしょうか。
元埼玉県警捜査1課 佐々木成三さん
「被害者や家族に殺害の動機となるようなトラブルが無かったのでは。無差別ということも考えながら網を広げて捜査していた」
「被害者や家族に殺害の動機となるようなトラブルが無かったのでは。無差別ということも考えながら網を広げて捜査していた」
その後は、5000人を“打ち消す”捜査だったと推測します。
「話だけでなくアリバイやDNA鑑定、一人ひとり“打ち消し”ていった」
警察が安福容疑者に接触し始めたのは、8月ごろだったそうです。何回か話を聴いて、DNAの提出を求めましたが、安福容疑者はこれを拒否したといいます。
「供述に矛盾があったり、DNAの提出を拒んだこと、そういった小さな突破口が継続して捜査していた」
事件後も悟さんが借り続けてきた現場のアパートでは、1日に現場検証が行われました。
「被害者の思いを早く形にしたかったという思いもあったのでは」
(「グッド!モーニング」2025年11月3日放送分より)
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