3連休中に多くの観光客が殺到した長野・上高地。猛暑が長引いた一方、3日は一気に寒気が強まり紅葉と雪の絶景が広がりました。
「すごくレア」な「三段紅葉」
3連休最終日、列島各地では突然のひょうに見舞われ、紅葉の名所・上高地は冬の装いに。晴れた日には雄大な山々と色鮮やかな紅葉が水面に映し出される大正池は、一体が白くかすみ、しんしんと雪が降り続いています。
「(Q.寒くない?)寒いです」
晴れ間が見えると、黄金色に染まったカラマツや周辺の切り立った山々にも、うっすらと雪が降り積もります。
上高地で働く、自然公園財団・村田信博さんも、紅葉と雪積が同時に見られるのは貴重だと話します。
この3連休でぐっと冷え込み、秋が深まった上高地。紅葉する木々に囲まれ、切り立つ山を一望できる上高地のシンボル「河童橋」では、多くの観光客でにぎわっていました。
「紅葉はきれいでしたね。赤黄緑が一緒に見られる良いシーズンだと思いました」
「こうやって穂高連峰にいっぱい雪がかかっているのは、正直自分の目で見るのは初めてだったので、スケールがデカいし今しか見られない。むちゃくちゃきれいでした」
絶好の撮影スポットでもある橋の上は大混雑。記念撮影をする人や行き交う人でごった返し、渡るのもやっとという状態です。
およそ400台止めることができる駐車場は午前中にはすでに満車。観光バス専用の駐車場も朝には満車状態が続き、駐車場に入るために入り口付近では車列ができていました。
遅れた紅葉 訪日客歓喜「唯一無二」
上高地には年間150万人以上の観光客が訪れますが、そのなかには多くの外国人観光客の姿も見られます。
河邉大樹事務長
「(Q.外国人観光客もかなり多い?)多いですね。秋は特に多くなっていると思います」
上高地で宿泊する外国人観光客が去年、コロナ前を上回り過去最多に。
「(上高地の)ロッジに4泊して、3回ハイキングしたの。明神池に歩いて行った時に黄色やオレンジ色に紅葉したのを見て、すごくきれいだったわ」
「この景色は他では見られない。唯一無二だよ」
「アメージング!」
河童橋から遊歩道を上流へ進むこと1時間。静寂に包まれた森の中に現れるのは「明神池」です。参拝者が行列を作るその先には、透き通る水面に黄色く色づいた木々がまるで鏡のように映し出されています。
「雪があって紅葉があって川がきれいで素晴らしかったです。あと10年長生きできます!」
今年は猛暑などの影響で例年より1週間ほど見頃が遅れていた上高地でしたが、ようやくこの週末、紅葉が見頃に。
大正時代、火山の噴火により一夜にして誕生した大正池。エメラルドグリーンの水面に映る景色をバックにシャッターを切る観光客。池の周りは人であふれていました。
「雪山と紅葉のマッチングが素晴らしいです」
「(Q.人の多さは?)海外の観光客が多いですね。かなり多いですね」
夜から絶景待機 「感動」の1枚に
大正池のこの混雑は夜明け前から始まっていました。朝日に照らされる紅葉を目当てに観光客が殺到。
「明るくして撮った時にこっち側が紅葉しているんですよ」
暗闇のなか、一番乗りで大正池に着いた2人組の男性。去年撮った幻想的な景色を再びカメラに収めたいと意気込みます。
遅れて到着した東京から来たカップルはこのように話します。
「もうびっしり、池の前」
なんとか前に入り、写真撮影。
「待ったかいがありました」
「100点です」
この日、日の出を迎えても雲がかかっていましたが、雲が少し抜け一筋の光が差し込むと、男性たちは、日の光に照らされ鮮やかな山吹色が広がる山肌と影となった木々のコントラストが美しい、この季節にしか撮れない1枚を撮影できました。
絶景を撮った帰りを待ち受けるのは、帰りのバスを待つ長蛇の列です。上高地では自然環境を守る目的などから、マイカーの乗り入れを規制。沢渡地区から先にはシャトルバスかタクシーを利用する必要があります。
帰る人のバス待ちの列は400メートルほど離れた河童橋付近まで続いていました。
「(Q.どのぐらい待たれた?)2時間くらいですかね」
「(Q.防寒とか準備されていたんですか?)してなくて、カイロも傘も買いました」
「人はすごかったですけどね。ずっと連なって歩く感じだったので。でもすごく自然に癒やされました」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年11月4日放送分より)











