社会

ABEMA NEWS

2025年11月11日 11:00

容疑者に大学に押しかけられ喫茶店で泣かれた過去「なぜ警察に言わなかったのか」ネットで遺族に対する批判の声…被害者夫が理由を明かす

容疑者に大学に押しかけられ喫茶店で泣かれた過去「なぜ警察に言わなかったのか」ネットで遺族に対する批判の声…被害者夫が理由を明かす
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 事件発生から26年を経て容疑者逮捕となった「名古屋主婦殺害事件」。逮捕されたのは、被害者夫・高羽悟さんの高校時代の同級生、安福久美子容疑者だった。ネット上では、悟さんと容疑者の間でなされたやり取りについて、「なぜ警察に言わなかったのか」という批判の声もあるという。その理由を本人が明かした。

【映像】26年間逃亡した安福久美子容疑者(69)

 悟さんは、容疑者の動機について「全然分からない。私に対しての恨みなんでしょうけども。ちゃんと供述してくれるかどうか分からないので。嘘偽りなく供述をしてくれたら、それが遺族に対する誠意かなと期待したが、無理だなと……」と語る。

 そして、容疑者とはこんなやり取りがあったという。「20何年ぶりにOB、OG会があって、(安福容疑者が)『私結婚して家事とかで忙しいし、仕事もしてて、バリバリやっているからね』って。あてつけという表現はあれだが、『あなたに振られたって大丈夫』みたいな言い方をしたから、僕は『吹っ切れて良かった』と思って、『頑張ってね』っていう話をしましたので」(悟さん)

 結婚して子どもも誕生し、幸せの絶頂。そんな報告をしたとしても不思議ではなかった。それが殺人につながるなど、当時誰がそう思えるのだろうか。

 悟さんは「その5か月後に家に殺人で来るなんて。その5カ月間に何があったのかとか……」と語り、半年前に容疑者と会ったことについても「全然浮かばなかった」という。

「26年前の事件の年のクラス会のこと、近況報告で何を喋ったかなんて覚えていない。OB会で近況報告の時に『12〜13歳年下の若い嫁さんもらって子どもができた』とどうも自慢げに話していたみたいなので……」(悟さん)

 悟さん自身、そのやり取りすら全く記憶になかったという。大学時代、容疑者に大学にまで押しかけられ、喫茶店で泣かれたことも同じだ。

「あれなんかは(逮捕後の)法事後の二次会の食事会で妹がポロっと、お兄さんが『喫茶で泣かれて迷惑した』とぶりぶり怒って帰ってきた。『あいつが何とか久美子じゃなかったの?』と言うから。それぐらい僕は忘れていたけど、妹の方はやっぱり印象があったと思う」(悟さん)

 いま振り返ると事件の布石とも考えられる「点と点」。しかし、それがすぐさま線で繋がることがなかった。それには理由がある。

 警察は事件発生後、悟さんが所属する部活の同級生を提出した名簿を頼りに調べていたようだが、当時、安福容疑者は捜査線上に浮かんではなかったとされる。だから同級生はすべて「シロ」だと悟さんは信じていた。

「警察は自宅にあった年賀状、会社の組織表、部活のOG会OB会の名簿から全部持っていっている。自分としてはひと通り当たっていて、この名簿以外が犯人だというふうに警察は思っていると私も思い込んでいた。今回解決する前は、警察が安福容疑者自体は1度当たったが、シロという判断のもとに今回再捜査したと思っているので。『旦那(悟さん)はなんでそういったことがあった女を警察に言わなかったんだ』と、一部ネットでご批判があるようですが、それぐらい僕はシロだと思っていた。そんなことがあれば自分で言って、26年間も家賃を払わなくて済んだわけですから。決して自分が隠したとかかばったこともないし」(悟さん)

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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