冬の足音が聞こえてくるなか、東京都内ではネズミに関する相談が増加中だという。番組では有害生物に関する相談を受け付ける団体を取材。対策方法を聞いた。
対策困難…電線かじられ火災も
「私が住んでいる場所にいます。見たことある」
「時々レストランに。ご飯食べる時、台所からヒュッて出たりとか、(ネズミを)見たことあるから。あんまり良い感じではないかなと思います」
今、都内で増加しているのがネズミに関する相談だ。東京都によると、2024年度の相談件数は7714件。3年前と比較し、およそ1700件増えた。なかでも新宿区の被害が深刻だという。
「(ネズミがいる)ナンバーワンが歌舞伎町。(仕事で)池袋も行ってるんですけど、池袋もいますよね」
「(Q.結構見ますか?)うん、日中でもいますから。みんな見て見ぬふりというか、しょうがないというような印象。気持ちいいものではないですよね」
新宿区はおととしから「繁華街ネズミ対策事業」を行い、個体数を減らそうと試行錯誤している。
大久保駅前では、ネズミ専用の毒エサBOXが設置されている。
特に被害が深刻な大久保駅周辺では、ネズミの通り道に毒エサを仕込んだ罠を設置している。この効果で一時的にネズミの数は減らせているというが、区の担当者によると、設置から1年ほどで元に戻ってしまうという。
奥村龍一専務理事
「やっぱり餌(えさ)があるとか、隠れ家があるとか、やっぱりネズミにとっては(東京は)居心地がいいんですよね。ネズミが餌があれば、必ずそこに餌を求めてやってきますから。結局、ネズミはどれだけ駆除してもまた元に戻っちゃう」
生ごみや動物の餌にもネズミは集まってくるという。
2023年には、宮城県栗原市で住宅など10数軒が焼けた火事が発生。ネズミが電気配線をかじったことによる漏電(ろうでん)が出火の原因としている。街からネズミを減らす方法はあるのか?
「(Q.みんなで一斉にやらないと無理?)無理というか、難しいでしょうね。それには個人の働きだけでは難しいですからね」
ネズミから家を守るためには
ネズミに関する相談は1年間でこの時期が最も多いそうだ。住宅でのネズミ対策を見ていく。
川崎市によると、住宅周辺に生息するネズミは主に2種類いるそうだ。床下や下水周辺を好む「ドブネズミ」と天井裏や壁の内側などを好む「クマネズミ」だ。
ドブネズミは体長22センチから26センチ。クマネズミは体長15センチから20センチだという。こうしたネズミは家屋のどのようなところから侵入してくるのだろうか。
取材した東京都ペストコントロール協会によると、例えば「ひさしや屋根の下の隙間」や「エアコンの室外機のパイプが通る部分」。また「床下の通風口」や「建物の基礎部分にできた隙間」など、さまざまな場所がネズミの侵入場所になるという。
こういった場所に隙間がある場合は、工務店や電気工事事業者に相談することが望ましいということだ。
進入経路を断つこと以外にも、重要な対策があるという。それが、ネズミのエサとなるようなものを置かないこと。住宅の外に生ごみを置く場合は、必ずふた付きのごみ箱を使用するなどを徹底することが重要だという。
また、粘着式のネズミ捕りを仕掛けることも有効だそうだ。もし捕獲した場合は、素手で触れないよう必ず手袋などをして、死んだことを確認したうえで、自治体ごとの決まりに従って、速やかに生ごみや燃えるごみに捨ててほしいと話していた。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年11月11日放送分より)








