社会

ABEMA NEWS

2025年11月12日 11:45

「午前3時の総理勉強会」なぜ物議?“質問通告”に泉房穂氏「台本を読んでるだけのお芝居。もう紙に交換したらいい」「政治家なんだから自分の言葉で発信するべき」

「午前3時の総理勉強会」なぜ物議?“質問通告”に泉房穂氏「台本を読んでるだけのお芝居。もう紙に交換したらいい」「政治家なんだから自分の言葉で発信するべき」
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 7日未明に開催された高市早苗総理の勉強会。数時間後の質疑に向け、秘書官らを伴って答弁の準備を行ったという。

【映像】高市総理が午前3時出勤する様子(実際の映像)

 それは歴代総理の中でも異例とされる、午前3時からの答弁準備。この時間になった理由について、高市総理は「質問通告の時間」が関係していたと指摘した。

 衆議院での質問通告は「質疑2日前の正午まで」に行うルールが、速やかな通告を行うと改正され与野党で合意。しかし、通告の遅れは常態化しているといい、与野党から問題視する声があがっている。『ABEMA Prime』では、質問通告の必要性について専門家と考えた。

■質問通告の必要性

泉房穂氏

 参議院議員の泉房穂氏は、質問通告について「地方議会だと3日〜1週間前に通告してもらって、準備して、2日前ぐらいには答弁書が出来上がっている状況。そういう意味で言うと、国会ももっと早めにスケジュール決めたらいいと思う」と指摘する。

 政策研究大学院の教授、増山幹高氏は「日程国会と言われるところの根本的な問題だと思うが、委員会の開催が前々日や前日に決まる。だから、質問の内容を準備するのもその前日とかになってしまう」。

 また「結局、野党が審議遅延でずるずる伸ばして譲歩を引き出すことにエネルギーを傾注する限りは、日程をいつ決めるのかが焦点になり、質問通告というへんちくりんな制度が定着していく」と説明する。

 結果的に回答を読み上げてるだけになってしまうが、質問とその答えは事前に知っておく必要があるのか。泉氏は「質問側を官僚が作る場合もある。だから、質問する側も台本を読んで、答える側も読んで、お芝居だ。特に地方議会も多くて、両方のシナリオ通り読んでるだけだったら、もう紙に交換したらいい。政治家なんだから、自分の言葉で発信するべきだと思う」と答えた。

■「メディアの切り取り方がアジテーションなところに流れやすい」

安部敏樹氏

 コラムニストの小原ブラスは、国会について、「くだらないこと聞いて、ちょっとした間違いを言うと大騒ぎする。それを許さない空気がこれを生んでる気がするから、別に間違ったことを言ったら後で訂正をすればいいし、わからなければ、その場で『今、正式な答えが出せないので持ち帰ります』と言って、それが成立する場になればいいと思う」との考えを話す。

 リディラバ代表の安部敏樹氏は、同意しつつ、「それはメディアが悪くて、野党の人に話を聞くと、『あそこしか見せ場がない』と。真面目な場面ではなく、揚げ足取りしか使ってくれないから、そういうの入れなきゃいけない風になってしまっている。結局、メディアの切り取り方がアジテーションなところに流れやすい」との見方を示した。

 一方で、泉氏は「でも、最近はだいぶ変わってきた」といい、「多党化してきて、各政党が政策を語る場面も増えている。?かつては政党の政策は紹介されず、揚げ足取りが多かった。そろそろ国会の文化も変わる時期だと思う」と述べた

(『ABEMA Prime』より)

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