社会

モーニングショー

2025年11月12日 15:01

北はドカ雪 南は台風接近 四季から二季へ 専門家「今の状態は極端化」

北はドカ雪 南は台風接近 四季から二季へ 専門家「今の状態は極端化」
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 11日の北海道夕張市では今シーズン一番の積雪となり、一時、大雪注意報が発表されました。一方で、沖縄では台風26号の湿った空気や前線の影響で、国頭村で猛烈な雨となりました。記録的短時間大雨情報が発表されました。

想定外の雪で準備間に合わず…住民困惑

 夕張市では10日の夜から雪が降り始め、朝には車の上に雪が降り積もっていました。その後も雪は降り続き、降り始め時点でゼロだった積雪が、11日午後には35センチに。

 突然の大雪に、雪に慣れている住民も困惑しています。

夕張市民
「えっ、なんか雪が増えているなって、いつの間にか」
「(Q.何か不都合や影響は?)冬靴出すのが遅れました」
「(Q.準備していなかった?)はい」
「(Q.急きょ出した?)はい、そうです」

 通学にも影響が出ていました。

「トラックがスリップで止まって、私たちが乗っているバスが通れなくなっちゃって」
雪かきに追われた
雪かきに追われた

 街中では、住民が雪かきに追われていましたが、水分を含んだ重い雪に苦労する様子も見られました。

「車で用事を足しに行こうと思ったら車が出せなかったので。まだちょっと気温的に暖かいので、べた雪で重たくてちょっとそれが大変」
「(Q.重たいですか?)重たい」

 想定外の大雪で、こんな問題も起きています。

「12月から(業者に)除雪を頼んでいるんですけれど重機で。今月は自分でやらないと」
平年10倍以上の雪
平年10倍以上の雪

 夕方にかけて、さらに雪は激しくなりました。平年の10倍以上の雪が降り積もった夕張市。市には一時、大雪注意報が発表されました。

「今年の冬はドカ雪が降るっていう予報なので、仕事よりも雪のことが心配。もう雪が降るたびに精神的にまいりますよ」

 北海道では11日に道央、道北を中心に断続的に雪が降りました。

石倉山(10日)
石倉山(10日)
石倉山の山肌に雪(11日)
石倉山の山肌に雪(11日)

 小樽市の石倉山を撮影した映像では、10日は全く雪が積もっていませんでしたが、11日夜が明けると、山肌に雪が降り積もっていました。

手稲山
手稲山

 札幌市内でも午後から雪が強まり、後ろに見える手稲山も雪化粧となりました。紅葉した木々にも雪が降り積もっています。

路面はシャーベット状で滑りやすい状況だった
路面はシャーベット状で滑りやすい状況だった

 午後5時すぎに撮影された映像には、スリップしたのか、車道をはみ出して停止している車が映っています。撮影者によると、路面はシャーベット状で滑りやすい状況だったといいます。

 雪は本州でも…。

青森県酸ケ湯
青森県酸ケ湯

 今シーズン初めて積雪が40センチを超えた“日本一の豪雪地帯”青森県酸ケ湯。10日の夜から11日にかけ、断続的に雪が降りました。

 建物の屋根や車には大量の雪が降り積もり、屋根から落ちた雪がたまった場所は3メートルほどの高さになっています。

 この日、酸ケ湯温泉の旅館は休館でしたが、除雪車は引っ切りなしに雪をかき出していました。

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沖縄は大気不安定 “竜巻”も発生か

 北日本で“ドカ雪”となった一方、沖縄県宮古島では強い雨とともに木が大きく揺れていました。

伊良部大橋
伊良部大橋
激しい雨
激しい雨

 晴れた日には、美しいエメラルドグリーンの海を一望できる伊良部大橋付近では、たたきつけるような激しい雨が降る中、橋から滝のように流れ落ちる雨水も。

本部町から見える海
本部町から見える海

 沖縄本島、本部町から見える美しい海。日が暮れるとともに変化していく海の色。そして真っ暗になると、激しい横殴りの雨が降り注いでいました。

激しい雨の中、ランニングする人
激しい雨の中、ランニングする人

 名護市ではライトに照らされた激しい雨の中、ランニングする人の姿も見られました。

 11日に沖縄各地で降り続いた雨。気象庁は、猛烈な雨が降っているとして、相次いで記録的短時間大雨情報を発表しました。国頭村東部付近では、午後6時までの1時間に120ミリ以上の猛烈な雨が降ったとみられます。

竜巻とみられる突風
竜巻とみられる突風

 さらに、渦を巻くようにして進んでいく、空から地上に伸びた灰色の雲。小浜島では、竜巻とみられる突風も発生しました。

 沖縄や奄美では、14日にかけて警報級の大雨となる恐れがあります。

 沖縄で天気が不安定となった原因は…。

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台風26号が直撃したフィリピンで死者 沖縄接近か

 週末にフィリピンを直撃し、沖縄に近づいている台風26号です。

フィリピン
フィリピン

 フィリピンでは、今月4日にも台風25号が上陸。224人が死亡、109人が行方不明となるなど甚大な被害を及ぼしました。

 その爪痕がまだ残る中、スーパー台風と報じられるほど強い勢力となった、台風26号が上陸しました。2週連続で強風と大雨に襲われました。

高波が堤防を乗り越えて建物の中へ
高波が堤防を乗り越えて建物の中へ

 強風にあおられた高波が一気に堤防を乗り越え、建物の中まで到達する様子も映っています。

冠水
冠水

 さらに、建物の2階から撮影された映像でしょうか、カメラを下に向けると、すでに周りは冠水しています。

 再びカメラを上に向けた次の瞬間、周囲の建物の高さを超えるほどの高波が…。

巨大な波
巨大な波

 さらに撮影を続けていると、建物をのみ込んでしまうほど巨大な波が…。思わずカメラを下げ、慌てる撮影者の様子も。

 11月にこれほど勢力の強い台風が発生した原因について、三重大学大学院の立花義裕教授はこう分析しています。

「海面水温が高い状態」
「海面水温が高い状態」
「地球温暖化で今年猛暑でしたので、その影響で海面水温が高い状態で今も続いています。なので、11月だけれども極めて強い台風ができてしまって、それで発達してしまっていると」

 一方、北日本でまとまった雪が降っていることについては…。

「台風と雪が同居」
「台風と雪が同居」
「簡単に言うと、より極端化すると。まさに今の状態って極端化ですよね。11月における台風と雪が同居している日本ですから。夏が長引いて台風が来ている。寒気が来てしまっている。まさに四季から二季に変わりつつあるというのが如実に表れているのが、この台風と雪の状況だと思いますね」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年11月12日放送分より)

テレ朝天気
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