“太陽フレア”と呼ばれる太陽の表面で大規模な爆発が発生した影響で、12日は、普段、オーロラを見ることのできない北海道など、世界各地でオーロラが見られました。
「赤いオーロラはめったに出ない」
北海道・陸別町の銀河の森天文台。午後7時を回ったころから、丘の上にうっすら赤い光が。それが時間とともに、少しずつ広がっていきます。
通常、北緯60度から70度あたりでよく観られるというオーロラ。
北緯43度地点にある銀河の森天文台で見られることは、ほとんどありません。
旭川から来た親子
「肉眼じゃちょっとわからないけど、スマホは、結構、きれいに撮れた。(Q.オーロラは一生に一度は見ておきたい)一生、見られるかわからないので」
銀河の森天文台 津田浩之館長
「肉眼で見られるというのは、なかなか機会がない。何十年にいっぺんとか、そういったレベル。赤のオーロラは、めったに出ない。ぜひ、目に焼き付けていただきたい」
海外でも観測
日本だけではありません。
イギリス、
フランス、そしてアメリカでも。
アメリカ西海岸から東海岸まで、幅広く包んだ幻想的な光。
深夜にもかかわらず、SNS上では投稿が止みませんでした。
原因は太陽活動“極大期”
これほど広範囲でオーロラが見えている理由。今年が太陽活動の“極大期”にあるからです。
日本時間11日夜の太陽を捉えた映像。大きな閃光が走ります。フレアと呼ばれる爆発現象で、ここ1年で最も巨大なものです。
“フレア”とは、内部で核融合を繰りかえしている太陽が表面部分で大爆発を起こすこと。それによって放出されたプラズマが、地球に届き、大気と衝突することで起きる発光現象。これがオーロラです。
なぜ緑ではなく赤いのか?
12日のオーロラ。なぜ、よく見る緑ではなく、赤色なのでしょうか。
オーロラには、どの高さで起きているかによって、色が変わる性質があります。
高度の低いところで起きるオーロラは、緑に発光。
逆に高い高度で起きるものは、赤く光ります。
高度が高いところは空気の密度が低いため、オーロラの発生率がガクンと下がります。
赤いオーロラは、滅多にお目にかかれないレアケースです。
ただ、このオーロラ、いいことばかりではありません。
太陽フレアは磁気嵐の原因に
太陽フレアは、地球の磁気が乱れる“磁気嵐”をもたらし、通信障害やGPS機器の不具合を起こすとされています。去年起きた大きなフレアでは、世界の一部地域で影響が出ました。
今回も、同等の磁気嵐をもたらす可能性が指摘されています。
名古屋大学 宇宙地球環境研究所 塩川和夫所長
「GPSというが、人工衛星を使った測位、カーナビとか、地上と衛星を通した通信などに影響がある。磁気嵐は、2〜3日強いのが続くので、それくらいの影響が出る可能性がある」










