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3年半前、北海道の知床半島沖で起きた観光船沈没事故の初公判が12日に開かれ、新たに沈没直前の様子が明らかになりました。
沈没直前の船長発言内容も明らかに
悪天候が予想される中、船長に運航の中止を指示しなかったとして業務上過失致死の罪に問われている観光船運航会社社長・桂田精一被告(62)。
3年半前、北海道・知床沖で起きた観光船「KAZU1(カズワン)」の沈没事故では乗客・乗員20人の死亡が確認され、今も6人の行方が分かっていません。
桂田被告
「当日の朝、KAZU1の出航に関して船長から『荒れる前に引き返す』と言われ、それなら大丈夫だろうと思い出航しました。しかし事故は起きました。私には、この内容が法律に反するか分かりませんので、法律家に判断していただきます」
「当日の朝、KAZU1の出航に関して船長から『荒れる前に引き返す』と言われ、それなら大丈夫だろうと思い出航しました。しかし事故は起きました。私には、この内容が法律に反するか分かりませんので、法律家に判断していただきます」
事故当時、陸上にいた桂田被告の責任が問われる異例の裁判。検察側は新たに「KAZU1」沈没直前の船長の発言内容を明らかにしました。
船長(検察側冒頭陳述から)
「船が沈みそうだ。ゴジラ、カシュニまで助けに来て。船が30度くらい前に傾いている。沈む、沈む、沈む」
「船が沈みそうだ。ゴジラ、カシュニまで助けに来て。船が30度くらい前に傾いている。沈む、沈む、沈む」
船が観光名所・カシュニの滝に差し掛かった午後1時ごろ、船長は無線機でゴジラ岩観光事務所に連絡。機関室が浸水し、エンジンが止まっていることなどを伝えたといいます。
裁判の最大の争点は、桂田被告が事故を予測できたかという予見可能性の有無です。
検察側は…。
検察側
「強風注意報や波浪注意報が発表され、船が沈没する恐れがあったことを予見できた」
「強風注意報や波浪注意報が発表され、船が沈没する恐れがあったことを予見できた」
一方、弁護側は桂田被告の無罪を主張しました。
弁護側
「甲板部のハッチのふたが開いてしまう機能不全がなければ、航行を継続できた」
「甲板部のハッチのふたが開いてしまう機能不全がなければ、航行を継続できた」
初公判には、今も行方不明になっている小柳宝大さんの父親が、宝大さんのスーツや靴、リュックサックを身にまとって参加しました。
小柳さんの父親
「何としてでも悪かったというところを、きちんと論理詰めていって。被告人にはやっぱり悪かったなということを思ってもらいたい」
「何としてでも悪かったというところを、きちんと論理詰めていって。被告人にはやっぱり悪かったなということを思ってもらいたい」
(「グッド!モーニング」2025年11月13日放送分より)
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