社会

報道ステーション

2025年11月14日 01:46

“クマ駆除チーム”が活動開始 警察がライフルでクマ駆除可能に

“クマ駆除チーム”が活動開始 警察がライフルでクマ駆除可能に
広告
3

13日から警察官がライフルを使ってクマを駆除できるようになり、出没が相次いでいる地域からは期待の声が上がっています。

襲われたハンター語る“クマの速さ”

クマの駆除にあたるハンターまでもクマに襲われる事態に。

クマに襲われた猟友会の男性(80代)
「すぐにかみつく。顔面」

当時の恐怖を語ったのは、ハンター歴50年以上の猟友会の男性です。鼻や口の周りにはクマがかみついた痕がくっきりと残っていました。男性が襲われたのは12日朝。クマの目撃情報を受け、駆け付けたところでした。

クマに襲われた猟友会の男性(80代)
クマに襲われた猟友会の男性(80代)
「車のドア開けてすぐだもん。車に戻る余裕なんてなかった」
(Q.クマが襲ってきたスピードは)
「一瞬だよ。0.何秒だよね」

男性はその後、自ら猟銃を使いクマを駆除したといいます。

クマに襲われた猟友会の男性(80代)
クマに襲われた猟友会の男性(80代)
「クマはこの辺ではハンターしかいないわけでしょ。駆除するのは。また出れば続けなければならない」
広告

“クマ駆除チーム”が活動開始

4人1チーム

こうした状況に、13日から人里に侵入してきたクマを警察官がライフルを使って駆除できるようになりました。出動式に出席したのは、クマの駆除を行うプロジェクトチームのメンバー10人。1週間前に現地入りし、研修を受けてきました。ライフルを持った機動隊員2人と指揮官、調整役の4人がチームとなり、県内の2カ所に分かれてスタンバイします。

秋田県警 小林稔本部長
秋田県警 小林稔本部長
(Q.派遣されて1週間どんな訓練をした)
「地元の猟友会の協力を頂きながら、クマの特性等に関する教養、射撃訓練等を行い、本日からの任務にあたる準備を鋭意推進してきました。緊急銃猟の判断がまだされてない場合であるとか、猟友会等の態勢が整わない場合などに対応することを想定しています」

秋田県では今月5日から自衛隊による箱わな運搬などの後方支援が行われていますが、これに続いて警察官による駆除も本格化。岩手でも秋田と同じく2チームが活動を始めています。

ガソリンスタンドの手前を横切るクマ

その岩手県では13日もクマが。東北道下りのサービスエリアでは13日午前、ガソリンスタンドの手前を体長70センチほどのクマが横切りました。クマの出没を受け、サービスエリアは一時閉鎖に。また、8日前にクマが出没した秋田県仙北市では、美術館の駐車場に再びクマが現れました。仙北市では先月23日、緊急銃猟によってクマが駆除されています。現場は外国人も多く訪れる観光地です。当時の状況を知る飲食店の人は。

百穂苑 沢田シェリンさん
百穂苑 沢田シェリンさん
(Q.クマはどちらに)
「すぐそこ。当時は葉っぱもいっぱいあった」

クマは前日から居座っていたものの、なかなか駆除ができませんでした。

クマ
百穂苑 沢田シェリンさん
「警察とかものすごく多かった。このあたりも全部通行止めにされた。(弾が)万が一当たらないで逃げたら危ないからと」
広告

緊急銃猟 当事者が語る“難しさ”

全国で毎日のように行われている緊急銃猟。13日は山形県や新潟県でも。仙北市の担当者は、例えクマが現れてもハンターの確保が難しいと話します。

クマ
仙北市 危機管理監 田口俊彦さん
「今年、クマの出没が大変多く、出没・居座りが重なっている状況で、猟友会は現場の確認を要請しても来られないことがかなり起きている」

13日から始まった機動隊の出動については。

仙北市 危機管理監 田口俊彦さん
仙北市 危機管理監 田口俊彦さん
「猟友会がすぐ来られないとか、他の現場の対応にあたっている時など、迅速な対応をしていただけるのではないかと期待している」
広告