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全国でクマの出没が相次ぐなか、猟師が営むジビエ店が連日満員です。駆除したクマ肉を消費することで、増えすぎたクマを適正な数に戻す動きが始まっています。
味は「食べやすくおいしい」
モミジが真っ赤に色づいた埼玉県・奥秩父。山間にひっそりと建つ店「きのこの里 鈴加園」では、山や川で採れた食材を使った郷土料理を紅葉とともに楽しむことができます。
クマの剥製(はくせい)が出迎える店内は満席。客の目当ては…。
神奈川から来た客(20代)
「なかなかクマを食べられないので、食べてみようかみたいな。クマのニュースがあったからこそ目についた」
「なかなかクマを食べられないので、食べてみようかみたいな。クマのニュースがあったからこそ目についた」
中国から来た女性は、3回も訪れているリピーターです。この日90歳を迎えた女性もクマ肉が好物だといいます。
男性はクマ肉を目当てに東京から3時間かけて来店。そうまでして味わいたいその味は…。
東京から来た客(30代)
「全く臭みがなくて、すごく食べやすい。肉の味がしっかりしているので、新鮮な食べ応えと味でした。おいしいです。クマの命をなくさなければいけない状況で、それをただただそれで終わらせるだけではなくて、口に入ることによってありがたみを感じる」
「全く臭みがなくて、すごく食べやすい。肉の味がしっかりしているので、新鮮な食べ応えと味でした。おいしいです。クマの命をなくさなければいけない状況で、それをただただそれで終わらせるだけではなくて、口に入ることによってありがたみを感じる」
連日、日本各地を騒がせているクマ。秩父市でも目撃情報が相次いでいて、昨年度は37件でしたが、今年度はすでに57件目撃されています。
2日前に店の付近の箱わなにかかっていた成獣のオスのクマの前脚の肉。店でクマの解体を担当する鈴加園の鈴木公士専務が処理をした後、客に提供されます。
鈴木専務
「夏の脂がのっていない時は、もう少しピンク。脂がのると赤い良い肉になる」
「夏の脂がのっていない時は、もう少しピンク。脂がのると赤い良い肉になる」
クマ肉に加え、イノシシやシカの肉が盛り合わせられた石器焼料理。川魚の塩焼きと新鮮な野菜も付いた大満足のメニューです。
現役の猟師でもある鈴木専務は、こう話します。
「猟をする人が年々減っているから獣も増えてしまう。山を手入れする人がいない。その関係もあって(クマが)里に下りてくる。ある程度のクマやイノシシも消費していかないと、なかなか適正な数に戻らない」
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駆除後は廃棄処分となる場合も
14日、石破茂前総理大臣も自ら会長を務める自民党の「ジビエ議連」の会合でクマのチャーシューを試食。食べて適正な数に戻すことを訴えました。
しかし、クマを食用にするのは簡単ではないため、駆除した後は食べられず、廃棄処分されてしまうことも多いのが現状です。
鈴木専務
「もったいない。うちの場合は、骨はだしを取れる。きばとか爪はアクセサリーに加工できる。ほとんど捨てるところがない。(クマ肉は)血抜きがうまくできれば生臭くなくおいしく食べられる。一度ご賞味いただければ」
「もったいない。うちの場合は、骨はだしを取れる。きばとか爪はアクセサリーに加工できる。ほとんど捨てるところがない。(クマ肉は)血抜きがうまくできれば生臭くなくおいしく食べられる。一度ご賞味いただければ」
(「グッド!モーニング」2025年11月17日放送分より)
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