埼玉で窃盗事件が相次いでいます。熊谷では一晩で8件、すべて在宅中の家が被害に遭いました。現場を取材すると、3つの共通点が見えてきました。
熊谷8件 春日部9件 在宅中に連続窃盗
思い出の品がなくなった空のケース。荒らされた部屋で、憤りは隠せません。
「寂しいですよね。開けると。かけがえのないもの、買えないものですからね。憤りの方が多くて。大きくて」
埼玉で相次ぐ連続窃盗。少なくとも55件起きています。
闇バイトとは異なる「3つの共通点」が浮かび上がってきました。
「窓ガラスが壊された。物色がある」
埼玉県熊谷市で15日夜から16日朝にかけ現金などを盗む窃盗事件が8件相次ぎました。2つの地区にまたがった犯行。被害に遭った住宅は、半径およそ100メートルの範囲にあります。
被害者に話を聞きました。
財布の現金7〜8万円と、思い出が詰まったアクセサリーなどが被害に遭いました。
8件の被害は現金およそ43万円と、貴金属類367万円相当が盗まれたということです。
気になるのは、近くの春日部市でも窃盗事件が相次いでいること。
「物音がして一階に降りてみたら、窓ガラスが割られていて部屋が物色されている」
この春日部市で起きた事件は、少なくとも9件。こちらも狭い範囲で一晩のうちに起きています。被害額は現金16万8000円と貴金属類、通帳やキャッシュカード、指輪などが盗まれました。
11月に入り、埼玉県内では他にも38件。少なくとも合わせて55件の窃盗事件が起きています。
これらの事件を見てみると、その多くに共通する「3つの点」が浮かび上がってきました。
1.ガラス割り侵入か
工具などで住宅のガラスを割り侵入したケースが相次いでいました。「穴の小ささ」にも共通点があります。
「2センチほど切り込みを入れられて(大きく割ると聞くが)とんでもない」
「パトカーがきて向かいの家に入った。ガラスの破片が落ちていたので上を見たら割れていた。妻が夜中にカチンカチンと音がしたけど起きなかったと」
ガラスを割るケースは、一連の闇バイトの事件でもありました。例えば、茨城で起きた事件のケースと比べると、穴が小さいことが分かります。
鳴海達之氏
「“闇バイト”がブロックなどを投げガシャンと割るのとは違う。プロが割る時はピシッという音しかしない」
手慣れた犯行であることは、次の共通点にも通じます。
2.住民と鉢合わせず
犯行は寝静まった時間帯が多く、分かっている範囲では窃盗犯と顔を合わせた被害者は確認されていません。また、高齢者の住む家も狙われています。
「夜10時には休んでいたので全く音は聞こえない」
「練習すればできる。『強盗ではなく泥棒として住人に気づかれず貴金属を持ってこい』そう命令されればそんな割り方にもなるか、闇バイトではないとは言い切れない。練習すれば割れるようになるし、現場を踏めば上手になっていく」
3.庭がある二階建て
被害に遭った家は、二階建てで庭がある家が多くみられます。
例えば、こちらの住宅だと、道路から少し入り、死角である窓を狙われています。
「死角ですよね」
「ガラス割る所はリビングなのか寝室になっているのか。ちゃんと見極めないといけないので、外から見ればある程度分かるので、必ず下見はしていると思います」








