東京・赤坂にあるライブハウスの前で、出演者の40代女性が刺され、重傷を負いました。事件が起きたのは16日昼前、女性の傷は脇腹から内臓にまで達していて、予断を許さない状態です。報道ステーションが入手した防犯カメラの映像には、マスク姿で自転車に乗る、逃走したとみられる人物が映っていました。
現場はオフィスビルが立ち並ぶ東京・港区の一角に位置する繁華街、赤坂。ビルの地下1階に構えるクラシックやジャズなどの生演奏が売りのライブハウスの前でした。
「黒い帽子の男に女性が刺された」
出演するために来た40代女性は、階段の下にあるライブハウスの前で鍵が開くのを待っていたとみられています。左わき腹や手の平を刺されて重傷。脇腹の傷は内臓にまで達していて、予断を許さない状況が続いているといいます。
女性が出演する予定だったライブのポスターには大きな×印がつけられていました。いつ、誰がつけたのか、事件と関連も分かっていません。
周辺では事件の前から、不審な男が目撃されていました。男は女性が到着する少なくとも2時間ほど前から現場付近をうろついていて、女性がビルに入っていった後、男も地下1階に向かっていったといいます。男は女性を刺すと逃走。行方は分かっていません。
警視庁は、女性と男の間に面識があったかなどは捜査中としていますが、女性やライブハウスにトラブルがあったという話はないといいます。ただ、強い計画性を伺わせるような情報もあります。捜査関係者によると、男は靴をビニール袋のようなもので覆っていたといいます。靴跡を残さない目的があったとみられています。
さらに、逃走の様子からも準備していた可能性が浮上しています。事件直後とみられる時間、女性を刺した男と同一人物かは分かっていませんが、ライブハウスの方から走ってくる男を通行人が目撃していました。
「男性がちょっと不自然な感じで勢いよく走っていったので。180センチくらいの人なんですけど。ちょっと違和感を感じて追いかけた。ものすごい勢いでカバンを持って走っていったんですよ。いわゆる“犯人”が逃げる感じ。ジーパンで黒い帽子でマスク」
現場から立ち去った男は、用意していたとみられる自転車に飛び乗り、1つ裏の通りを走り抜け、青山通りを左に曲がったといいます。そこでも目撃されていました。
「立ちこぎしてました。(体形は)細かった。中肉中背というか細い」
男が走り去った先には赤坂御用地だけではなく、赤坂警察署もあります。その手前にある防犯カメラには、逃走した男とみられる人物が映っていました。黒いキャップにマスク姿、自転車の前かごに大きなカバンを入れ、少し前かがみになっているように見えます。目撃者の証言にあったように細身で、ジーンズをはいているようにも見えます。ただ、男はどの段階かは分かっていませんが、逃走中に黒い服から青い服に着替えて逃走したといいます。
警視庁は、殺人未遂の疑いで防犯カメラのリレー捜査をするなどして行方を追っています。











