18日夜、大分県の住宅密集地で発生した火災は170棟以上に燃え広がり、山林にまで延焼しています。大分市は災害対策本部を設置しました。
170棟以上延焼 山火事にも
夜空を覆いつくすオレンジ色の炎。無数の火の粉が降り注いでいます。建物は屋根が崩れ落ち、骨組みを残すだけに。心配そうにのぞき込む住民。その横で消防が放水を続けますが、火の勢いがおとろえることはありません。
「ごはん食べてゆっくりしていたら『火事だ』と飛び込んできた人がいた。(ドアを)ぱっと開けたら真っ赤でしょ。前が燃えているなと思って、よく見たら奥の方も真っ赤だった」
現場は大分県の東に位置する大分市佐賀関。関サバや関アジが水揚げされることでも知られる場所です。
消防に通報があったのは18日午後5時45分ごろ。火はあっという間に燃え広がり、住民は暗闇のなか、声を掛け合って避難しました。
「イノウエさんはどこ行ったの?」
「まだ家の中にいるんです」
「(避難を)手伝ってくれないと」
災害対策本部を設置
少し引いて見てみると、複数の火柱が別の場所で上がっているのが分かります。なぜ、これほど早く広い範囲に燃え広がったのでしょうか。
「風が強いということ。風によって飛び火ということも考えられるので、飛び火、飛び火で延焼拡大しているのかなと」
冬型の気圧配置の影響で、18日の大分では最大瞬間風速12.4メートルを記録。17日から強風注意報が出ていました。
消火の妨げとなったのが、住宅が密集した古い町並みです。
「消防車両が入っていくことができないような街区だったのかなと。古い木造建物が密集していれば延焼速度が速いと言える」
ストリートビューで確認すると、一帯には入り組んだ路地が多く、燃えているのはさらに奥のエリアだということが分かります。
夜遅くなっても鎮火せず、午後10時過ぎ現場から中継していると…。
消防によると、170棟以上に延焼していることが確認されていて、映像からは住宅街の裏手にある山にも燃え広がっていることが分かります。
警察によると、火災現場近くの76歳男性と連絡が取れていないということです。
18日午後11時半すぎには175人が公民館に避難していて、その際、転倒してけがをした人もいます。
大分市は災害対策本部を設置。現在、火は一部で収まってきているとの情報もありますが、消火活動は続いています。
(「グッド!モーニング」2025年11月19日放送分より)










