18日、岩手県警のライフル部隊がクマ駆除の現場に全国で初めて出動しました。実ったままの柿がクマを引き寄せている問題も浮上し、クマ対策への依頼が殺到しています。
岩手県警ライフル部隊が初出動
「できれば1人でも、北海道猟友会の会員をなくしたくないものですから、やはりクマの駆除等は警察なり、自衛隊なりの方が対応してもらえばいいかなと」
深刻化するクマ被害に、本音をもらす猟友会。
「できればですね、(クマ駆除を)国対応でやってもらいたい。足りないところは我々が補います。応援もします。いつも思うんだけど、クマの駆除から猟友会を外してくださいと言いたい」
18日、岩手県では県警などによるライフル部隊がクマを駆除するため初めて現場に出動。警察官がライフル銃を使用できるようになった13日以降、全国初の出動となりましたが、この日、銃は使いませんでした。
柿 収穫代行に依頼殺到
クマにとって秋の主要な餌(えさ)であるブナの実やどんぐりが、今年は凶作に。代わりに狙われているのが、今年豊作の柿です。
18日、岩手県では2日連続で、木に登って柿を食べる親子とみられるクマの姿がありました。2頭のクマは前日にも同じ柿の木の上で確認されていました。
雪が降るなか、柿が少なくなった木の上にとどまり食べ続けます。木の上にクマが登っていると発砲できないため、長時間警察とのにらみ合いが続きました。
福島県喜多方市では、こんな注意喚起が。
「【緊急連絡】クマが来ます!柿の実を落としてください!」
地域で進む高齢化などで実が収穫されず、放置されたままの柿の木が増えるなか、対策に乗り出す人もいます。
「最初は『うちの柿とっていいよ』とか『良かったらどうぞ』というノリだった、今は『収穫して下さい。お願いします』という感じ」
秋田県で収穫が困難になった高齢者の依頼を受けて、代わりに柿の実をとり続けている男性。キッチンカーで加工し、販売も行っています。
柿木さんによると、例年、クマが冬眠する頃の柿は多くが渋柿の状態ですが、今年は猛暑の影響からかすでに、熟している柿が多いということです。
クマ誘う 柿が豊作
専門家の調査によると、クマが引き寄せられる物として、圧倒的に高い割合、71%を占めているのが柿です。
柿とクマの関係性について専門家はこのように話します。
「クマにとって都合の良い餌というのはいくつか条件があるのだけど、1つは簡単に(餌を)とることができるということ。もう1つは栄養価が高いということ。さらにもう1つはたくさんあるということなんですけれども、人里に植えられている柿というのは、今言った3つの条件をすべて満たしている」
柿木さんは、クマ対策をしつつ、とれた大量の柿を地元の活性化につなげていきたいと話します。
(「グッド!モーニング」2025年11月19日放送分より)









