好物のハチミツを狙ってやってきた親子のクマ。電気柵を次々と通過していきます。高い学習能力を駆使して柵を突破するクマが相次いでいます。
クマ出没で“緊急銃猟”許可も…
クマスプレーを持った警察官。19日もクマの出没情報が。
富山県では住宅の近くでクマが目撃され、警察や自治体、猟友会が捜索にあたります。
自治体の判断でクマを駆除できる「緊急銃猟」の許可が出たものの、その後、解除となりました。
「柿の木にのぼっている状況だったが、茂みの枝が邪魔でのぼっているクマが全然見えない。木をおりれば撃ち下しになるのでいいと警察から指示があって。おりる一瞬だけは見えるけど人がいるので。落ちるようにおりるので。下が茂みなので正直どこにいったか分からない」
驚異的な身体能力とパワーを誇るクマ。
雪が積もってからも、クマが人里に現れる姿が目撃されています。
警戒心強いクマ“高い学習能力”
クマは警戒心が強く、学習能力も高いのが特徴です。
その生態が垣間見える貴重な映像があります。
群馬県の養蜂場に、度々、現れていたクマ。奥には、クマの好物、ハチミツが入った巣箱があります。
クマによる被害を防ぐため、巣箱の周りには電気柵が張り巡らされています。
クマは電気柵を警戒しているのでしょうか、巣箱のほうには、なかなか近づきません。
電気柵の前で止まり、様子を見ています。そして、ゆっくりと後ずさりしていきます。
ところが、その16分後、再び巣箱の前に姿を現します。ゆっくり近づいたその時、鼻先が電気柵に触れると、驚いて逃げていきました。
実は、このクマ、以前から養蜂場に何度も現れていました。
クマの生態を15年調査
真輝さん
「1カ月くらい前から私の養蜂場に下見に来て、電気柵に警戒して1カ月前から徐々に来る時間帯が早まった」
クマが最初に映ったのは9月1日の午後11時すぎです。その2日後は午前1時すぎ。深夜に現れ、すぐに去っています。変化が見えたのは、およそ2週間後。この日は午後7時と時間帯が早まっています。
4日後にも同じ時間帯の午後7時に現れたクマ。ひと月前から下見を重ねて、ついに巣箱に近づきます。ところが、鼻先が電気柵に触れると逃げていきました。
ただ、電気柵を学習したクマは再び現れることも。
好物のリンゴを狙い…電気柵をすり抜け
高い学習能力で、電気柵を避けるクマ。その瞬間をカメラが捉えていました。
「こちらがリンゴを保管している小屋。その周りに電気柵。クマが触ると痛くて嫌がる電気柵を設置」
クマが前脚を使い、地面の土を掘っています。
クマの目の前には、電気柵が張られていて、その先にリンゴが保管された倉庫があります。
クマは電気柵の下の土を掘り続けると、土を掘ってできた隙間から電気柵をくぐって中へ。クマの背中は電気が通った線に触れているのに、なぜ通過できたのでしょうか?
群馬県の養蜂場でも先月、電気柵をすり抜ける親子のクマが現れました。
クマの後ろ側に電気柵が張られていて、その内側にハチミツが入った巣箱が保管されています。すると、母グマが電気柵をすり抜け、中へ入っていきました。後を追う子グマも電気柵に背中が触れながらも通過していきます。
「今、冬毛に変わっていて、かなり毛がモコモコしている。ゴワゴワして体を木やササから守る防具。背中のほうから電気柵に触れた場合、鼻で当たるより電気の通りが悪い。それで通ってしまうクマは一定数いる」











