ラオスを訪問中の愛子さまが、今も多く残る不発弾の深刻な現状を視察されました。
愛子さま ラオスを公式訪問
19日午後、愛子さまが視察されたのは、ラオスの首都・ビエンチャンにある「COPEビジターセンター」。不発弾の被害を伝え、啓発を行う施設です。
ここは、今回のラオス訪問の日程の中でも、特に愛子さまが関心を示されていた場所のひとつでした。
初めての海外公務にのぞまれている愛子さま。18日の夜は、晩餐(ばんさん)会に出席。着物姿です。
「パーニー国家副主席閣下、ご列席の皆様、サバイディー(こんばんは)」
冒頭、ラオス語であいさつをされた愛子さま。およそ50人の出席者を前に、外国では初めてとなる「お言葉」です。
「両国関係の発展に情熱を注ぎ、さまざまな困難を乗り越え、力を尽くしてこられた方々に思いを馳せるとともに、今後私たち若い世代が先人たちの歩みを受け継ぎ、両国の懸け橋となってラオスのチャンパー(ラオス国花)や日本のサクラのように、美しい花を咲かせていくことができればと思います」
ラオス側の出席者のひとりは「お言葉すべてがよかった」と話したそうです。
晩餐会の前には、ラオスの伝統儀式「バーシー・スークワン」にのぞまれました。手から伸びる白い糸。その後、愛子さまの手首に巻かれました。
2012年、天皇陛下がラオスを訪問した際にも行われた、この儀式。白い糸には、健康や繁栄、旅の安全など、さまざまな祈りが込められているそうです。
「大切に受け継がれてきているこのようなラオスの伝統的な儀式に触れる特別な機会をいただいたことにも深く感謝申し上げます」
愛子さまにとって、初めて尽くしの外国公式訪問。ラオス滞在3日目の19日、まず視察されたのは、日本語を学ぶ中高一貫校です。
「福笑い」を使って、日本語の指導を受ける子どもたち。愛子さまは、時折うなずきながら授業の様子をご覧になっていました。
子どもたちの楽しそうな様子に、愛子さまも笑みがこぼれます。
生徒が描いた似顔絵も、プレゼントされました。
松里佳奈子さん
「とても丁寧に見てくださって『ラオスの若者たちがこういうふうに日本語を学んでいることがとてもうれしい』『これからも楽しみにしております』とおっしゃっていました」
そして、19日午後に訪問されたのは不発弾の被害を啓発する施設。
実はラオス、ベトナム戦争中に2億7000万発もの爆弾が投下され、今も、およそ8000万発が残るなど、人口1人あたりで“世界最大の不発弾汚染国”といわれています。
今もラオス国内には不発弾による被害で苦しんでいる人が多くいるといいます。こちらの男性、カンメンさんもそのひとり。
およそ8年前に畑で被害に遭い、視力を失いました。今はマッサージ店を営み、生計を立てています。
「もう誰も、私のようになってほしくない。愛子さまには、この現状を他の人にも伝えてほしい」
関係者によりますと、愛子さまは今月に入り、不発弾の被害者らを支援する団体と私的に交流するなど、日本でもこの問題を勉強してこられました。
19日も、真剣なまなざしで担当者の説明に耳を傾けられていました。
日本時間の午後5時半すぎ、日本の支援で建設され天皇陛下も過去に訪問された「ラオス日本武道センター」を訪れています。










