社会

報道ステーション

2025年11月20日 02:38

母の連絡は「金の無心だけ」 安倍元総理銃撃 被告の妹が出廷

母の連絡は「金の無心だけ」 安倍元総理銃撃 被告の妹が出廷
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安倍元総理を殺害した罪などに問われている山上徹也被告(45)の裁判で、18日に続き、山上被告の妹が法廷に立ちました。

語ったのは、山上家の実態でした。

母親は、旧統一教会に多額の献金をしたことで自己破産。2005年ごろ、奈良市内のアパートや借家などで、母親と3人きょうだいで生活していました。山上被告の兄による母親への反発が、日常化していたといいます。

山上被告の妹
山上被告の妹
「(長男が)『お前が献金したせいで、うまくいかんのや』と言って、殴ったり、包丁を振り回したりしました。
弁護側
「けがをさせたこともあったんですよね」
山上被告の妹
「(長男が)母を階段から突き落として、あばら骨が折れました。母が殺されていたらどうしよう、家が燃やされてたらどうしようとつらかったです」
兄が自殺

その暴力を、妹の前で止めていたのが山上被告でした。
しかし、山上被告は、その後、家を出て一人暮らしを始め、母親のもとに残っていた兄は、2015年に自殺しました。

山上被告のSNS
山上被告のSNS
「オレは母を信じたかった。それ故に兄と妹とオレ自身を地獄に落としたと言われても仕方がない」

山上被告は、事件前にSNSで、兄と妹を“同じ境遇の家族”として語っていました。

山上被告の妹
山上被告の妹
「(兄の葬儀で)嗚咽していました。遺体のそばを、一晩離れず、悔しくて泣いていました」

兄の死を境に山上被告は、変わっていったと話します。

山上被告の妹
山上被告の妹
「あまり人と関わりたくなさそうになった」

親戚からの連絡にも応じず、妹も2016年以降、事件が起きるまで会っていません。

一方、母親と旧統一教会の関係、そして、妹へのお金の無心は変わらなかったといいます。

山上被告の妹
山上被告の妹
「『家賃が払えなくなって、追い出されるから』と私の腕にしがみついてきて、20〜30メートル母をひきずって歩いて、みじめでつらかったです。連絡してくるのは、金の無心だけで、もう母親じゃないんだなと。お金を返してと言ったけど『これは神様がくれたお金だから返さない』と言われ、この人は統一教会の人なんだと」
被告人質問

証言を聞きながら、妹を見つめることもあった山上被告。
20日、自らが被告人質問のため、証言台に立ちます。

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