冬眠時期が近付くなか、今度は繁華街にクマが現れました。一体、いつまで続くのでしょうか。
“雪降ってもクマ出没”繁華街にも
画面左上に注目です。昇降口の前に設置された防犯カメラ。19日、小学校にクマが侵入しました。時刻は午前10時すぎ、正門から堂々、入ってきたクマは、その後建物の裏を抜け敷地の奥へ。
パトカーから逃げているのでしょうか。さらに、画面奥へ走っていきました。
18日に初雪を観測した秋田市。クマはうっすらと雪が残る芝生の上も構わず走っています。
向かった先には、裏門があり、クマはすぐ学校の外へ出ていったとみられます。授業中だったため、児童にけがはありませんでした。
クマが出没した保戸野小学校はこの日、インフルエンザでの休校から再開したばかりでした。
換気のために窓を開けるのか、クマ対策で窓を閉めるのか、判断が悩ましい状況だといいます。
また9割の児童が車で登下校するなど、保護者の負担も続いています。
現場は秋田市の中心部、秋田駅から車で10分かからない市街地です。周辺では、19日、相次いで徘徊(はいかい)するクマの姿が、捉えられていました。
小学校の出没よりも前の映像です。
飲食店に設置された防犯カメラにも、クマの姿が。時刻は19日の朝7時半ごろです。人通りも車通りもある時間帯です。
まだうっすら雪が残る道を歩くクマ。カラスでしょうか、クマに飛び掛かる様子も。その後も、道の真ん中を歩き去っていきました。
さらに、およそ2時間後、お寺の防犯カメラにも、境内を徘徊しています。
「(Q.ここで見るのは?)初めて。あちらこちらあちらこちらで…また来たら困ります」
そして、その直後、住宅が立ち並ぶエリアへ…。
小学校のすぐ目の前の通りにある防犯カメラにも、住宅街を歩き回るクマの姿が…。
そのクマは迷いなく、開いていた門を抜け、住宅の敷地に侵入しました。
どちらが頭で、どちらがお尻なのか…。近くの住宅では敷地の境を意に介さず移動する様子が目撃されています。
「ネコにしては大きいと思って。すごく身軽。隣の家のフェンスにこうなって、乗り越えていった」
こんな目撃情報もありました。
「(クマが)向こうに抜けて…」
クマは時に屋根の上も移動するなど、意外な行動を見せます。
これは先月、同じ秋田市内で撮影された映像です。クマが、塀の上を歩いています。
「小さい50センチくらいだった。住宅が密集した広くない道路」
一歩、家を出たらクマがどこにいてもおかしくない状況。人々はクマに日常生活を脅かされています。
小さなクマが現れたのは、図書室の窓の外。「国際教養大学」の敷地内です。
「最初、犬かと思ったんですけど、普通にクマだったのでビックリしてしまいました」
「子グマがいるってことは『周りに親グマがいる』とよく言われているので『今めっちゃ危ない』と思った」
幸い、けがをした人はいませんでした。
大学はクマの出没を受けて、爆竹や電子ホイッスル、スピーカーなど「音」での追い払いの回数を増やし、これまでの「クマ鈴の配布」に加えて、「忌避剤の設置」「自動ドアのICカード活用」など、新たな対策も実施しています。
「クマがこのキャンパス内に寄り付かないような、そういう対策をとっている。この緑豊かなキャンパス、これは大学としても売りだが、そういったなかで、クマの被害が出たら大変なことになる。フェーズを一段、二段アップして、今できることは最大限やっているつもり」
被害いつまで?専門家が解説
山形県尾花沢市に残されていたのは、大きな足跡です。雪が降っても、被害は続いています。
19日、77歳の女性がクマに襲われけが。福井県大野市でも、20日朝、80代の男性がクマに背後から襲われ、けがをしました。
岩手県の田野畑村では、雪が吹き荒れるなか、住宅に接近するクマの姿が。
「山に囲まれているので、『それはいて当たり前だろ』と思われているかもしれないが、異常だと思う。(本来は)来るような時期ではない」
クマの出没は一体いつまで続くのでしょうか。専門家は、雪が降ったあと、市街地に現れたクマの「歩き方」を見て…。
「それほど慌てている感じではない。悠然と歩いている。かなり人なれしてしまっている」
街中を悠然と歩く姿は、「冬眠が遅れる可能性」を示唆しています。
「街中に出てくる個体は、もしかしたら冬眠が遅れて、雪が積もっている状態でも年をまたいでも出没が続く可能性はある」

















