社会

グッド!モーニング

2025年11月21日 12:45

吉祥寺の新病院計画に猛反発 近隣自治体の病院「慎重に考えるべき」 周辺の住民困惑

吉祥寺の新病院計画に猛反発 近隣自治体の病院「慎重に考えるべき」 周辺の住民困惑
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 住みたい街として知られる東京・吉祥寺で、地域医療を揺るがす問題が起きています。新たな病院の建設計画に、周りの市の病院が反発するという異常事態となっています。

吉祥寺周辺の住民も困惑

 東京・武蔵野市の救急病院「吉祥寺南病院」。吉祥寺駅周辺では、病院の閉院や機能縮小が相次いでいて、「最後の砦」として唯一残っていた救急病院でしたが、建物の老朽化を理由に去年10月をもって診療を休止。このエリアでは10年間で330以上の病床が失われました。

10年間で330以上の病床が失われた
10年間で330以上の病床が失われた
80代
「武蔵野市は年寄りが割と多い。困っています」

 周辺の住民から不安の声が上がる中、今年3月、吉祥寺南病院の事業を継承する法人が決定。300床規模の新たな病院の早期開設を目指し、今月、武蔵野市と協定を結びました。

 しかし、この新病院計画に対し、周辺の自治体の病院関係者は…。

 既に他の医療機関で吸収されているという
既に他の医療機関で吸収されているという
近隣病院の関係者(※都会議録から要約)
「吉祥寺南病院の救急受入れ人数は、既に他の医療機関で吸収されているのが実態です。この地域の85歳以上の人口は2035年をピークに減少に転じ、必要病床数は減っていくと予想されるため、慎重に考えるべきです」

 9月、地域の病床数などを協議する会議で、近隣の市の病院が新病院計画に反発。

人材不足を増長する懸念
人材不足を増長する懸念
近隣病院の関係者(※都会議録から要約)
「今回の計画は経営難の病院に追いうちをかけ、医療従事者の争奪、偏在を生じさせ、人材不足を増長する懸念があります」

 これに対し、新病院の計画にも関わっている吉祥寺南病院の藤井正道元院長は、こう話します。

「(会議では)患者や住民からの目線は一切なかった」
「(会議では)患者や住民からの目線は一切なかった」
「他の市の人が言う話ではない。(会議では)患者や住民からの目線は一切なかった。救急病院って街のインフラとして必要なもの。例えば、頭で何かが起きた時、5分で脳は死んでしまいます。30分かけて行った所に運び込まれて何の意味があるのか。なるべく早い段階で救急医療の再開を吉祥寺にというのが僕の本心」

 吉祥寺周辺の住民も、困惑を隠せません。

70代
「びっくり。病院がなくてもいいんですかってなっちゃう。住みにくくなっているのではないか」
70代
「年取ると、どうしても心臓とか肺とか重い病気になるから。(新病院が)できることを私たちは望んでいますけどね」

(「グッド!モーニング」2025年11月21日放送分より)

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