社会

サタデーステーション

2025年11月22日 22:30

逮捕の自衛官「SNSで知り合い交際」供述も「赤坂には行ってない」 赤坂女性刺傷

逮捕の自衛官「SNSで知り合い交際」供述も「赤坂には行ってない」 赤坂女性刺傷
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東京・赤坂のライブハウス前で女性が刺された事件が急展開しました。22日未明、逮捕されたのは43歳の自衛官の男でした。男は女性について、「9年前にSNSで知り合い、交際していた」と話していることが分かりました。(11月22日OA「サタデーステーション」)

現役自衛官の素顔 家族で遊ぶ姿も

捜査員に連れられて、警察署に入る男。フラッシュに気づくと顔を隠す素ぶりも見せます。赤坂のライブハウス前で、女性を殺害しようとした疑いで逮捕された大津陽一郎容疑者43歳です。その人となりが見えてきました。

報告・仁科健吾アナウンサー
「練馬区に住んでいた容疑者は、警視庁によると配偶者を含む家族がいたということです。近隣住民は、家族で遊ぶ姿を見ていました」

家宅捜索が入った大津容疑者の自宅は駐車場もある戸建て。4〜5年前に引っ越してきたそうです。

近隣住民
「すごく明るく生活している人だと思っていた。夏休みになるとかなり大きなプールを出して、みんなでワイワイ遊んでる姿はよく見た。家族みんなで和気あいあいと遊んでいる姿は何回も見ている」

その一方で、大津容疑者は家を空けることが多かったそうです。

近隣住民
「(容疑者は)家にいなかった印象。毎朝会ったり日常見かけたりというのは僕はなかった。寡黙なんじゃないか。聞かれたことしか喋らないような」
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朝霞駐屯地にも捜索 事件当日「昼まで職場から出てない」

そして22日になり家宅捜索が入ったのは、もう一か所。自宅から2キロほど離れた陸上自衛隊・朝霞駐屯地です。大津容疑者は現役の自衛官でした。家宅捜索ではパソコンや手袋などを押収したということです。陸上自衛隊によるとブルドーザーなど重機の管理を行っていました。

報告・仁科健吾アナウンサー
「自衛隊に所属する大津容疑者は勤務態度に問題はなく、事件当日の16日は休みでした。翌日は通常通り勤務していたということです」

上司が、コメントを出しています。

朝霞駐屯地第1施設大隊 安保直之隊長
「心から被害者の回復を祈るとともに、警察の捜査に全面的に協力し、事実関係に基づき厳正に対処してまいります」

容疑者は、逮捕前の任意の調べで、現場には行っていないと話しています。

大津容疑者(逮捕前の任意の調べ)
「日曜(事件当日)は6時から昼まで職場から出ていない。仕事で使用する服などの手入れを行っていた。そのあと自宅に帰宅してからずっと家にいた。この日赤坂には行ってない」

逮捕後も、容疑を否認しています

大津容疑者の供述
「私はやっていません」
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容疑者「被害女性と交際も6月に別れた」

赤坂のライブハウス前で刺されたのは40代女性でした。

ライブハウスに行く予定だった人(16日)
「お店に電話したところ、きょう(16日)はライブが中止になったと聞いた。女性が刺されたということで出演者の人が女性3人だった」

自衛隊員である大津容疑者と、ライブ出演者の40代女性。その接点が浮かび上がってきました。

報告・仁科健吾アナウンサー
「捜査関係者によりますと、大津容疑者は女性について”9年ほど前に知り合った”と話していることがわかりました」

具体的な容疑者の供述がわかってきました。

大津容疑者(逮捕前の任意の調べ)
「被害者とは知り合いだがトラブルはない。被害者とはおよそ9年前にSNSで知り合い交際していた。自分に家族がいたことは伏せていた。今年の6月ごろ、被害者から別れを切り出されたが円満に別れた。トラブルは一切ありません」

ただ実際に交際関係にあったかはわかっておらず、警視庁によると女性の周辺からは、そういった話はでてきていないということです。

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事件後 自転車で20km逃走か

大津容疑者は事件直後、自転車で埼玉県まで逃げていたとみられることも明らかになりました。

報告・仁科健吾アナウンサー
「警視庁による防犯カメラのリレー捜査の結果、辿りついた場所が、現場から20キロほど離れた朝霞駐屯地です」

16日午前10時25分ごろ、事件現場となった赤坂から自転車に乗って逃走したとみられる大津容疑者。その後、青山方面へと向かうと、そこから北上して信濃町、早稲田へ、さらに向きを変え、落合、練馬と北西に向かい、大津容疑者の職場である朝霞駐屯地に入ったことを、防犯カメラのリレー捜査で確認。およそ1時間半で20キロ近い距離を移動したことになります。

大津容疑者の自宅は、朝霞駐屯地からおよそ2キロ離れた場所にあります。ところが、事件当日、容疑者が赤坂に自転車で向かう際の出発地点も朝霞駐屯地だったことがわかりました。出発時間は午前6時半ごろ、そして、事件現場の赤坂に着いたのが午前8時すぎ。警視庁は往路と復路がおおむね同じ経路だったとみています。

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防カメに事件前後の“一部始終”

現場周辺の防犯カメラ映像には、容疑者とみられる男が執拗に被害者を狙っていた様子が映っていました。

現場となったビル付近に容疑者とみられる男が自転車で現れたのは、事件発生のおよそ2時間半前です。徒歩で一度ビルの中に入ると、1分ほどで立ち去ります。およそ3分後、男が今度は黒いカバンを持って現れ、再びビルの中へ入ると、また、すぐに外へ。その後の1時間半は、ほぼずっと現場付近で待機していました。

そして、事件発生のおよそ40分前、男はカバンから白っぽい缶のようなものを取り出し、女性が出演予定だったライブのポスター付近にスプレーのようなものをかける動きを見せました。この時点で手袋はしていません。

事件発生の、およそ3分前。被害者とみられる女性と関係者がやってきました。男はズボンの左ポケットから取り出した黒っぽい手袋をはめると、さらに、靴にはビニール袋のようなものを装着。女性と関係者が2人でビルの中へ入り、およそ30秒。関係者だけが出てくると、男は入れ替わるように中へ入りました。そして、およそ30秒後、ビルから男が逃走。右足につけていた袋のようなものが脱げ、現場に残される様子も映っていました。

警視庁は大津容疑者について、女性との関係性や動機などを慎重に調べる方針です。

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