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2025年11月25日 19:58

インフル猛威 新変異株「サブクレードK」の脅威

インフル猛威 新変異株「サブクレードK」の脅威
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 インフルエンザが猛威を振るうなか、「サブクレードK」による感染が広がっています。特に高齢者は警戒が必要だと専門家は指摘しています。

「サブクレードK」とは?

 最前線で戦う伊藤博道院長のクリニックでは、インフルエンザ患者数が先々週の84人から、先週は138人と1.5倍に増えたといいます。

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「発熱外来も通常の外来もパンクして、半分以上の患者さんは他の病院に回った」
今年は1カ月ほど早いペースで推移
今年は1カ月ほど早いペースで推移

 インフルエンザの報告数を見ると、去年は年末にピークを迎えていましたが、今年は1カ月ほど早いペースで推移し、16日までの報告で、感染者数は15万人に迫っています。

“変化球”が来た?
“変化球”が来た?
「やはりウイルスのサブタイプ(型)が少し変わって、“変化球”が来たということが一番可能性としてはあるのかと」

 「新たな変異ウイルス」について、感染制御学が専門の東邦大学・小林教授は、こう述べます。

東邦大学(感染制御学)・小林教授
東邦大学(感染制御学)・小林教授
「今、日本で流行しているインフルエンザウイルスのタイプが『H3N2(A香港型)』というタイプなんですけど、その中での変異株で『サブクレードK』というものが多くを占めているのが、今の流行の状況です。流行している背景には、インバウンドによって海外から持ち込まれているという例も考えられます」

 南半球で出現し、イギリスなどで急速に広まっている「サブクレードK」。「A香港型」とも呼ばれる「H3N2」の中でも、さらに変異が進んだウイルスです。

感染力は?
感染力は?
「免疫を持っている人が少ない、もしくは免疫がないので感染しやすいと考えてよろしいと思います。症状としては、決してこの変異株が重症化しやすいとか、そういうことでは決してないと。そこまで恐れる必要はありませんが、やはり小さな子どもさんと高齢者、この方たちは重症化することもありますので、注意して見守っていく必要がある」

 すでに今シーズンのワクチン接種をすませた人、さらに従来の薬が効果を示すかも気になります。

ワクチンや薬の効果は?
ワクチンや薬の効果は?
「従来のワクチンは、ある程度一定の効果はあると考えてよい。基本的には重症化を防ぐという意味で、効果を発揮すると考えてよい。今までの抗インフルエンザ薬の効果というものは、ほぼ全く同じと考えてよろしいと思います」

 予防としては手洗い・うがい、マスクの着用など従来の感染症対策でリスクが下がるということです。

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