26日、東京・渋谷で首都直下地震が発生した場合に備え、帰宅困難者の受け入れを想定した大規模な訓練が行われた。有事に向けて、私たちが日常からできる事前の備えとは。
防災用品が“あることを忘れない”
災害用ドローンを使って実際に避難の誘導が行われている。
26日、渋谷駅近くの商業施設で首都直下地震による帰宅困難者の受け入れを想定した訓練が行われ、建物への避難誘導の手順などが確認された。
渋谷区では首都直下地震が発生した場合、最大23万人の帰宅困難者が予想されている。
いつどこで起きるか分からない災害への備え。実は今、防災用品に“ある変化”が起きている。
都内にある防災のセレクトショップ。ここでは防災用品の体験や、非常食の試食などができる。
「こちらは普段はクッションとして使っていただいて、カバーを開けると中にライフジャケットが入っています」
東日本大震災の津波災害をきっかけに考案されたクッション。最近では、こうした普段使いできる防災商品の需要が高まっているという。
「以前は黄色と黒で、防災みたいな、注意みたいなデザインがすごく防災用品多かった。今は普段使ってもいいというか、家に置いておいてもおしゃれというような防災用品が増えているなと感じます」
「こちらはなんですか?」
「こちら25年保存できるおいしいサバイバルフーズになっております」
「25年!?2051年って書いてあります」
こちらのチキンカレーの缶詰は、お湯だけでなく水でも調理が可能なほか、そのままでも食べることもできるという。
「いただきます。おいしい!お肉のうまみも感じますし、野菜の甘さも感じます。保存食ってこんなにおいしいんですね」
「災害時という非日常にどれだけ日常っぽいものを持っていけるかというところで、普段家庭で食べているようなたくさんの人が普通においしいねって思えるような味を目指して作っています。ぜひ家庭の棚に置いておいて(防災用品が)“あることを忘れない”というのもいいかなと思います」
防災を身近なものへ
今防災に対する新しい考え方が注目されている。それが“備えない防災”の「フェーズフリー防災」だ。
「フェーズフリー」とは、普段の暮らしと災害時の暮らしの垣根をなくすことを目標にした、新たな防災の考え方だ。
例えば、毎日使う掛布団を縦に半分折りたたみ、L字のファスナーを閉じれば寝袋へ早替わりする「フェーズフリーの寝袋」。
開発者は「普段慣れた布団を寝袋にすることで、安心した空間を確保することができる」としている。
さらに、普段は椅子やゴミ箱として使えるものが、災害時には簡易トイレになる商品。
そして、企業などへ向けた避難所生活を疑似体験できるプログラムも行われている。
群馬県の廃校を活用し、防災プロの指導の下、インスタントハウスや簡易トイレの組み立て、浄水や発電体験などを行い、避難生活を体感することで災害時のストレス軽減や生活環境改善の重要性を学ぶことができる。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年11月27日放送分より)














