クマの衝突事故が過去最多に。一方、フェイク画像を巡って自治体が謝罪する事態も起きています。
フェイク画像で自治体 謝罪も
「大曲駅発車後、秋田駅まで走行中、線路内にいたクマをはねたため、停車しました」
24日、「秋田新幹線こまち」が、線路にいたクマと衝突。車両の点検で33分の遅れが出ました。
JR東日本秋田支社によりますと、クマと列車の衝突事故は今年度51件に及び、統計以来、過去最多を更新しています。
新たな問題も。こちらの画像、市街地の中心地の道路に体長2メートルはあろうかという巨大なクマの姿が。
宮城県の女川町役場が住民からの提供を受け、26日の正午すぎ、クマ出没情報として公式SNSに投稿した画像です。ところが…。
「提供された情報(画像)が生成AIによるフェイク画像であったことが判明いたしました」
投稿から3時間ほど後に画像を提供した人物が交番に現れ、「画像はフェイクだ」と説明したといいます。
「いたずらで同僚に送ったが、信じた同僚が町に通報した」
女川町は、訂正と謝罪の投稿をしました。
番組の取材に対して、町の担当者は…。
車めがけてヒグマが猛突進「もう終わったと思った」
猛スピードで車に迫ってくる巨大なヒグマ。
北海道歌志内市で、助手席から撮影された映像です。
襲いかかってきたヒグマのそばには、子グマが2頭います。母グマの体長は、およそ2メートル。
「電話したほうがいいんじゃない」
「やばい、バックできなかった」
「警察に連絡する?」
車を運転していた女性は、この時の恐怖を語ります。
警察に通報して、親子のヒグマが立ち去った後、通過したといいます。
27日も人への被害が出ています。
「付近でクマの人身被害がありました。外出を避けてください」
福井県勝山市の住宅地で、27日午後1時すぎ、80代の男性がクマに襲われけがをしました。
男性は軽トラックに木を積む作業をしていた時に、クマに襲われたとみられています。
「クマに顔面を引っかかれたようで、そのままクマは立ち去って、男性は妻が小屋で作業をしていたので、そこまで自力で行き、助けを求めて119番通報をして救急車に乗った」
紅葉ピークの京都 戦々恐々
人気の観光地である京都市でも今年、クマの出没が急増しています。
今年7月、自動カメラが捉えたのはクマです。翌月の8月にもクマは姿を現します。クマが出没したのは、京都市の市街地に隣接する山です。
京都市では、これまでもクマの生息が確認されていました。
ただ、今年度の出没情報は、すでに110件で昨年度の86件を大きく上回っています。
クマの目撃件数が増えた京都市右京区では、クマ出没の注意を呼びかける張り紙が、至る所に。
右京区の高雄山にある「神護寺」では、紅葉の見ごろを迎えています。
京都駅から、およそ11キロ離れた位置にある静かな山寺です。弘法大師、空海ゆかりの地で古くから紅葉の名所として知られています。
境内には、樹齢500年以上の大木も多く残っていて、赤い紅葉が寺、全体を包んでいます。
京都市内でクマの出没が増えているなか、観光客からは不安の声も。
「実際に(クマが)出てくると怖い。仙台のほうもあまり出なかったが、最近仙台駅周辺でも出るようになってびっくりしている」
神護寺の近くでは今のところ、クマの出没はないといいます。
「境内には、砂利を敷き詰めている。歩くとザクザクと音が出る。そういう所は動物は好まないので、比較的安全だと思っている。(人の)往来が多いシーズンなので、安心して来てもらえればと」
神護寺の近くにある、もみじに囲まれた旅館ではクマへの警戒を強めています。
川床で懐石料理を味わいながら、目の前に広がる、色とりどりの紅葉を楽しめます。
「もみじがきれいすぎて、母と感動した。京都堪能やね。ホテルに泊まったが、クマ出没注意と書いてあった。京都でクマを見たことがないのでびっくり」
クマの出没に備え旅館では、今年から対策をとっていました。受付にクマスプレーとクマ鈴を用意しています。
「ここは常に人がいるし、お客様もたくさん通るので、すぐ誰かがとって対策できるように分かりやすい所に置いている」
京都市で人気の紅葉スポット嵐山。
地元の商店街では、クマの対策を強化しています。
「近年クマがこの辺りで出ることはなかったが、今年は車で10分ぐらいの範囲で何カ所かクマの目撃情報がある。嵐山自体には出ていないが、山はつながっている。この後ろは山なので、出てもおかしくない。心配している」
飲食店などが立ち並ぶ商店街では、クマを寄せ付けないための対策として、ごみ袋を二重にしてネットで覆っています。
「なるべく、匂いを出さないように、クマが近づかないよう厳重に」




















