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資源が高騰したこともあり、資源ごみの持ち去りが全国的に問題となっています。名古屋市の年間の被害はアルミ缶だけで300トンに及びます。
財政打撃 名古屋市、被害年間5000万円
今月7日午前8時半、愛知県名古屋市内でパトロール隊が不審な人物を発見しました。
パトロール隊員
「(持ち去りと)違うか?」
「違わないです」
「アルミ缶持っていってはだめなんですけど」
「(持ち去りと)違うか?」
「違わないです」
「アルミ缶持っていってはだめなんですけど」
ごみ集積所には、アルミ缶を持ち去る人の姿。
こちらは自転車で大量に運んでいます。
パトロール隊員
「ちょっとちょっと」
「ちょっとちょっと」
持ち去ろうとした人
「本当はやってはいけないけど、分かっているけど」
「本当はやってはいけないけど、分かっているけど」
パトロール隊員
「生活のためというのは分かるが、これは名古屋市のものだから」
「生活のためというのは分かるが、これは名古屋市のものだから」
持ち去ろうとした人
「分かっています」
「分かっています」
金属買取業者などに持ち込まれたアルミ缶は1キロ200円から250円前後で引き取られるということです。
市民
「一人ひとりが、いわゆる再生利用して、資源をリサイクルしようと思って市に協力して出してきたものを、特定の人が自分の金もうけのために持っていってしまうのは腹立つ」
「一人ひとりが、いわゆる再生利用して、資源をリサイクルしようと思って市に協力して出してきたものを、特定の人が自分の金もうけのために持っていってしまうのは腹立つ」
増え続けるアルミ缶持ち去りは、市の財政にも影響を及ぼします。
名古屋市環境局 作業課 河合幸樹さん
「(2024年度の推計で)少なくとも年間300トンほどの空き缶の持ち去り。少なくとも5000万円程度の影響額があると考えている。市が適正に回収してリサイクルに回せば、市の歳入になるはずのものなので、他の市民サービスに使えたのではないかと考えている」
「(2024年度の推計で)少なくとも年間300トンほどの空き缶の持ち去り。少なくとも5000万円程度の影響額があると考えている。市が適正に回収してリサイクルに回せば、市の歳入になるはずのものなので、他の市民サービスに使えたのではないかと考えている」
アルミニウム地金の価格は、おととしと比べると、およそ90円近く上がっています。
アルミニウムの流通に詳しい専門家は次のように話します。
ニッカル商工 代表 松下力さん
「(アルミは)ありとあらゆるところに使われている。国が豊かになればなるほど、アルミの1人あたりの使用量は増える」
「(アルミは)ありとあらゆるところに使われている。国が豊かになればなるほど、アルミの1人あたりの使用量は増える」
こうした事態を受け、名古屋市議会では、アルミ缶を含めた資源ごみの持ち去りを禁じる条例案が提出されました。
勧告や命令に従わない場合、来年10月から50万円以下の罰金を科します。
東京都では23区のほとんどで持ち去り禁止条例が施行されています。
地域の住民が協力して資源ごみを集め、直接資源回収業者に渡す「集団回収」を行っている自治体もあります。
荒川区ではパトロールを実施し、持ち去り禁止ポスターを作成して、対策に努めているということです。
(「グッド!モーニング」2025年11月28日放送分より)
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