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2025年11月29日 02:48

「情報漏洩怖い」「手続き面倒」来月2日から移行も…『マイナ保険証』利用率低迷

「情報漏洩怖い」「手続き面倒」来月2日から移行も…『マイナ保険証』利用率低迷
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従来の健康保険証は来月1日で使えなくなり、2日からは『マイナ保険証』に移行となります。ただ、マイナ保険証の利用率は現在37%ほど。厚労省は暫定措置として、来年3月までは今までの保険証も窓口で使えるようにしましたが、今後、普及は進んでいくのでしょうか。

健康保険証“有効期限切れ”迫る

“完全移行”目前ですが、全国でマイナ保険証に登録している人は約70%。マイナ保険証の利用率は約37%にとどまっています。

40代
40代
「できたのは今日。受け取ってきた帰りです」
既往歴が確認できるメリット

既往歴が確認できるメリットを実感している人も。

マイナ保険証を使用(60代)
マイナ保険証を使用(60代)
「どこの病院に行っているというのが分かるから、薬とか飲んじゃいけないのがかぶらない。それはいいみたい」
従来の保険証
資格確認書

従来の保険証のみ使用してきた人は、組合や自治体などから届いている『資格確認書』を提示すれば、12月2日以降も、これまでと同じ窓口負担で大丈夫です。資格確認書は、加入先によって大きさや素材はまちまちで、同じ自治体に住む夫婦のものも、前期高齢者と後期高齢者でデザインが違います。

わかさクリニック 山岸陽二副院長
わかさクリニック 山岸陽二副院長
「今インフルエンザの患者がすごく増えていて、かなり外来が混雑しているなかで、同時にマイナ保険証の移行というのが、やっぱり受付の混乱が生じるので、受付の人数を当院でも増やして丁寧な説明をしております」
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なぜ?マイナ保険証 利用率低迷

医療機関で使える“保険証”

現時点では、医療機関で従来の健康保険証、マイナ保険証、資格確認書、この3種類が使えますが、国は従来の健康保険証の有効期限は来月1日で、2日からは使えなくなるとしていました。しかし、健康保険証の期限切れに気付かず医療機関を受診しようとする人が想定されることや、移行期の医療現場の混乱を最小限に抑えるためといった理由から例外的に、従来の健康保険証を来年3月末まで使用できるという暫定措置を決めました。

皆さんはマイナ保険証とどう向き合っているのでしょうか。クリニックの患者や街の人に利用状況について聞いてみました。

マイナ保険証を利用している人

【マイナ保険証を利用している人】

30代女性
「先週申請したばかり。救急車に乗った時、病歴などを共有してもらえる」
40代女性
「窓口にカードリーダーがあり、意外と手軽」
70代男性
「病歴や処方された薬の情報もすぐ分かるから便利」
マイナ保険証を利用していない人

【マイナ保険証を利用していない人】

30代女性
「資格確認書が送られてきたので、それで済むならいい」
30代男性
「手続きが面倒だし、病院にも行かないので」
80代男性
「サイバー攻撃が頻発している時代だから、情報がもれたら怖い」
厚労省

厚労省は、来年4月以降はマイナ保険証か資格確認書が必要だとしています。資格確認書の有効期限は最長5年ですが、それぞれの保険組合などによって異なります。有効期限が近付くと新しい資格確認書が送付されます。厚労省は、その対応は「当分の間、続ける」としています。

厚労省

健康保険証は来年3月末まで使えますが例外的な暫定措置で、それ以降は延期できません。マイナ保険証や資格確認書がない場合、保険対象外で全額自己負担となります。厚労省は「マイナ保険証にネガティブな印象を持っている人もいるので、安全性を周知するよう努める」としています。

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